大垣書店/埼玉県「そよら入曽駅前」にカフェ複合店オープン、子育てニーズに対応

2025年03月24日 16:58 / 店舗レポート

大垣書店は3月21日、埼玉県狭山市の商業施設「そよら入曽駅前」別棟2階に、「大垣書店&カフェ そよら入曽店」をオープンした。

<大垣社長(左)と木戸店長>
大垣書店

同書店は、京都を中心に50店舗以上展開しており、埼玉県での出店は初めて。イオンモールなどでの出店実績を持つ。新店では学童書などを中心に、子育て世代のニーズに対応できる商品を取りそろえた。オープン時の取扱冊数は約7万冊。今回は、本屋が30年ほど無かった地域での開業となる。

出店経緯について、大垣全央社長は「イオンさんには、ほかの店舗でもお世話になっており、今回ブック&カフェ業態をやって下さいというお話を頂いた。地元の方にどんなお店が欲しいか行政がアンケートを取られた結果、16歳~20代の1位と、30代の2位に『本屋』が選ばれている。地元の方々がコミュニティの場を求めていることも分かった。

昔は地域の駅前に小さな書店が多かったが、今では5坪や10坪では営業できず、SCでないと生き残れない。今はまだ本が必要とされるが、人口が減るのだから本を売るだけではいけない。既にほかの店でも実施しているが、イベント広場を設け、着ぐるみショーを開催したり、絵本の原画を飾ってグッズ販売もしている。

今回はまだ計画段階だが、地元の先生を呼んで将棋大会や字の練習をするなど、地域に密着したコミュニティになれば良いと思う」と述べた。

なお、店舗運営は、2020年に業務提携した「ブックスタマ東大和店/所沢店/小作店」3店舗のオーナーでもある木戸和成店長が担う。「我々の社員を転勤させて運営するよりも、地元を知っているほうが商売上非常に良い」と大垣社長は語る。

<店舗内観1>
大垣書店

店内は「そよら入曽駅前」本棟同様、回遊しやすく広めの売場とした。店内中央には児童書が豊富に並ぶ。

木戸店長は「書店業界では、結構前から児童書の売れ行きが良い。小さいうちから本に親しんでもらいたいと考え、いわゆる子育て世代をターゲットにしている。そのため児童書の売場面積が広く、商品の比率も高い。プレオープン時の売上構成比を見ると、児童書が一番大きかった。最初の流れがそのまま続くと思う」と説明する。

<店舗内観2>
大垣書店

知育玩具も充実しており、玩具会社ヨシリツが製造・販売するパズルブロックの「LaQ(ラキュー)」や、タカラトミーの「トミカ」なども取り扱う。

このほか資格書・ビジネス書・教養本もラインアップ。文学・文庫本も取りそろえる。絵本のキャラクターグッズもコーナー展開。手帳なども用意した。

<カフェメニュー>
大垣書店

カフェは親世代が一息つける場所として提供する。コーヒーや京都宇治抹茶ラテ、スムージー、フロートなどのドリンク各種(税込400円~750円)をラインアップ。ソフトクリームやケーキ各種、米粉パンなども取り扱う。メニューは、もう少ししっかり食べられるものや、ホットサンドなどを増やしたいと考えているという。

プレオープン時の様子について「赤ちゃんを連れた家族やベビーカーを引く方が利用されていて、非常に良い空間になって良かった」と木戸店長は振り返る。

書店とカフェの売上比率は、5:1で想定しているとのこと。カフェはあくまで憩いの場であり、本を読みながらコーヒーも楽しめる場を目指す。

<イベントスペース>
大垣書店

店内奥のイベントスペース(平時は児童向けフリースペース)では、児童書作品のパネル展示や囲碁クラブのコミュニティ開催などを計画している。地域の公民館でなくても、駅前立地を生かしてできることを開催していくという。

<店舗外観>
大垣書店

■大垣書店&カフェ そよら入曽店
所在地:埼玉県狭山市南入曽540-1
営業時間:10時~21時(カフェL.O.19時30分)

取材・執筆 古川勝平

そよら入曽駅前/埼玉県狭山市にオープン、タイパ・簡便商品が充実

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