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イオン/10月既存店、消費税増税の落ち込み反動増などで軒並み増収

2020年11月20日 16:57 / 月次

イオンが11月20日に発表した10月度の主な連結各社の月次売上高によると、既存店売上高(前年同期比)は、総合スーパーのイオンリテール6.5%増、イオン北海道5.1%増、イオン九州8.1%増となった。

一方で、スーパーマーケットのマックスバリュ東海2.8%増、マックスバリュ西日本6.4%増、U.S.M.H3.6%増となった。

ドラッグストアのウエルシアホールディングスは10.5%増で、7カ月ぶりに前年割れとなった前月から巻き返した。

<主な連結各社の月次売上高前期比伸び率一覧>
イオンの主な連結各社の月次売上高前期比伸び率一覧

10月は、コロナ禍で生まれた需要の取り込みに継続して取り組んだことに加え、昨年の消費税増税後の落ち込みの反動増もプラスに作用し、多くのグループ各社において既存店売上高が前年越えとなった。

前年に消費増税の影響があったが、9月、10月の合算では、連結営業収益はほぼ前年並みの水準となった。

GMS事業のイオンリテールでは、既存店売上高が6.5%増と大きく伸長した。気温の低下や家ナカ需要への対応により衣料品や除湿器・空気清浄機・暖房などの家電、卓上鍋、土鍋などの売上が伸びた。

190店舗で店舗受取サービスが可能となったネットスーパーの売上と受注件数は、前年比で約3割増加した。GMS事業の食品とSM事業各社は、引き続き前年を上回る好調さを維持した。

サービス・専門店事業のコックスでは、秋冬商品や家ナカ需要に対応しルームウェアが好調に推移したことに加え、極上の肌触りを実現した「ふわマスク」を10月1日から新たに発売するなど、拡大し続けるマスク需要にも積極的に取り組み、既存店売上高は2.4%増になった。

イオンファンタジーは、常に高いレベルの防疫対策を実践していることに加え、お客自身による防疫習慣が恒常化してきたこともあり、曜日調整後の既存店売上高前年比は1.2%減となり、ほぼ前年水準にまで回した。

シネマ事業のイオンエンターテイメントは、10月中旬から公開の映画「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」が空前のヒットとなり、前年を大幅に上回る動員数となった。

ディベロッパー事業のイオンモールでは、気温の低下と販促企画が奏功し、衣料品専門店の既存店売上高が前月に対して二ケタ増加し、前年実績を上回る改善となった。

また、シネマ事業とのコラボ販促が奏功し、飲食テナント売上も大きく回復するなど、防疫対策の徹底とタイムリーな販促の取組みにより、モール全体売上を大きく伸長させた。

総合金融事業では、カードショッピング取扱高が前年比7.6%増と、今年度で最も高い伸びとなった。中でも「ときめきポイント10倍キャンペーン」などの施策により物販の取扱高が好調だったことに加え、Go To キャンペーンの影響からサービス、交通・旅行の取扱高も回復傾向となった。

なお、イオンリテールは3月1日付で、東北エリアの食品事業などをイオン東北(旧マックスバリュ東北)に移管した。7月から、既存店前期比は移管後に一部残った東北事業部を含めた7カンパニーの実績としている。

イオン北海道は3月1日付で、マックスバリュ北海道を吸収合併し、マックスバリュ東海は2019年9月1日付で、マックスバリュ中部を吸収合併している。

イオン九州は9月1日付けで、マックスバリュ九州と合併した。

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