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ワークマン/テラスモール松戸に「ネット評価連携ショップ」

2019年10月29日 14:40 / 店舗

ワークマンは10月25日、千葉県松戸市に開業した大型商業施設「テラスモール松戸」に、ネット評価連携ショップ1号店となる「WORKMAN Plusテラスモール松戸店」をオープンした。

<WORKMAN Plusテラスモール松戸店>
WORKMAN Plusテラスモール松戸店

ネット評価連携ショップは、アンバサダー・マーケティングを本格化する取り組みの一環。店内でQRコード付きのPOPからアンバサダーの製品情報サイトに誘導し、セルフ販売店舗の製品説明の一部をアンバサダーが肩代わりする。

ワークマン製品の熱心なファンで、ブログ・ユーチューブ・ツイッター・インスタグラムなどで、製品の情報発信をしている人に「製品開発アンバサダー」になってもらい、製品の機能開発に参加してもらう。

<ネット評価連携POPの例>
ネット評価連携POPの例
出典:ワークマンプレスリリース

店内の人気製品に、ヒットを起こしたアンバサダーのサイトやSNSに飛べるQRコード付きのPOPを掲示する。お客を製品評価ページに誘導して店員に代わって製品を説明してもらう。特に、購入を迷っているお客の背中を押す効果を期待する。

今後、ネットで評判になった後、3日でQRコード付きのPOPを作成して全国853店で掲示できるようにする。販売促進のため事前に作るPOPではなく、ヒットしてからヒットの火付け役となったサイトをお客のスマホで閲覧できるようにする。順調にいけば、来年2月の春夏物の商戦から全店舗に導入する予定だ。

<製品開発アンバサダーとの打ち合わせ風景>
製品開発アンバサダーとの打ち合わせ風景
出典:ワークマンプレスリリース

ワークマンは、昨年9月から始めたWORKMAN Plus店のヒットで、アウトドア・スポーツ用の機能性ウェアの製品開発を加速している。

これまでワークマンでは、作業服の専門家を多数そろえていたが、キャンプ・バイク・釣り・サイクリング・登山・ジョギングなどのプロは皆無だった。

このため3年前から始めたブロガー・ユーチューバ―向けの「製品発表会」で、招待したアウトドア・スポーツの情報発信者からの要望や苦言を受け、それらを翌年の新モデルに反映してきた。各分野の専門家の提案を丸呑みした製品は全て大ヒットしたという。

作業用レインスーツは、有力ブロガー・ユーチューバ―の要望で毎年バイク向けの機能が追加されて人気ブランドの「AEGIS(イージス)」が生まれた。溶接工用の「綿かぶりヤッケ」は毎週キャンプに行っている人気ブロガーの助言でバーベキュー用の火花に強い「フルジップコットン・パーカー」に生まれ変わって大ヒットした。

作業用としては価格が高めで社内では不評だった税込580円のメリノウール靴下は山歩きのブロガーの発信で登山用の靴下として大好評となったという。

<WORKMAN Plusテラスモール松戸店の全景>
WORKMAN Plusテラスモール松戸店の全景

まず、ワークマンの製品を愛用して自発的にネットで情報発信している20人に「ワークマン製品開発アンバサダー」になってもらった。

来年の9月にはアンバサダーと開発したコラボ製品のみの「ファッションショー」を企画している。アンバサダーも舞台に登壇する。製品の熱心なファンに働きかけ、来年末までに製品開発アンバサダーを50人まで増やす予定だ。来年末までには他の販促に頼らず、アンバサダー・マーケティングだけで製品を売り抜ける体制を目指す。

アンバサダーには、ワークマンへの協力の見返りとして、アンバサダーの露出を増やしPage View、フォロアー、シェア、再生回数を増加させる。アンバサダーへは、製品情報を優先的に開示し、アンバサダーの露出への貢献、ワークマン公式HP、ツイッター、インスタグラムや通販サイトからのリンクや紹介をする。

既にワークマンに協力し始めて3年間で読者が倍増したファッション評論家や6カ月でテレビやメディアの出演が大幅に増えたブロガーの例があるという。

アンバサダーは、もとともワークマンのファンで既に高い知見を持って情報発信している人と位置付けた。そのため、「インフルエンサー・マーケティング」とは異なり、ワークマンから面識のない芸能人や有名人に商業ベースでアンバサダーになってもらうことはない。

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