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イオン/大阪市と藤井寺市に「再生可能エネルギー100%使用店」

2020年03月24日 14:40 / 店舗

イオンは3月24日、「イオンスタイル海老江」(大阪市福島区)、「イオン藤井寺ショッピングセンター」(大阪府藤井寺市)において、同社では初めて、使用電力の100%を再生可能エネルギーで賄う店舗としての運営を開始すると発表した。

<神奈川と大阪に「再生可能エネルギー100%使用」店>
神奈川と大阪に「再生可能エネルギー100%使用」店

イオンは、2018年3月に「イオン 脱炭素ビジョン2050」を策定し、2050年までに店舗で排出するCO2などを総量でゼロにすることを目指している。日本の大手小売企業として初めて、国際社会全体で再生可能エネルギーへの転換を目指す国際イニシアティブ「RE100」に参画している。

今回の2施設では、新たな省エネルギーの取り組みを行うことに加え、「イオン藤井寺SC」ではPPAモデル導入により太陽光発電電力を自家消費する。太陽光発電で不足する電力は、関西電力の「再エネECOプラン」により再生可能エネルギーを調達する。

PPAモデルとは「Power Purchase Agreement(電力販売契約)モデル」の略で、PPA事業者が電力需要家の敷地、屋根などを借り太陽光発電システムを設置し、そこで発電した電力を需要家に販売する事業モデル。

<屋上に設置した太陽光発電設備>
屋上に設置した太陽光発電設備

「イオン藤井寺SC」では、屋上に設置した太陽光発電設備により、一般家庭の年間約30世帯分の使用量に相当するクリーンな電力を発電。この電力を、施設の使用電力の一部とすることで、再生可能エネルギー活用の拡大に取り組む。

また、「オープンネットワークシステム」も導入。イオンの施設管理を担うイオンディライトは、施設運営に必要な設備機器類を統合管理するオープンネットワークシステム(ビルオートメーション)により、施設内・外を問わず各種設備の遠隔制御を行う。

設備管理員・清掃員・警備員による細やかで効率的な運用に加え、各種設備データの収集・解析を通じて、さらなる省エネルギー化を進めているという。

「イオンスタイル海老江」でも、「再エネECOプラン」により再生可能エネルギーを調達。実質的に再生可能エネルギー由来のCO2フリーの電気を使うことができ、「地球温暖化対策の推進に関する法律」(温対法)の「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度」において、使用する電気の全部または一部を、CO2排出係数をゼロとしてCO2排出量(調整後)を算定することができる。

<人流等のデータとAIを活用した空調エネルギー削減システム>
人流等のデータとAIを活用した空調エネルギー削減システム

イオンリテール、関西電力、オプテージ、神戸大学、日建設計総合研究所は、「人流等のデータとAIを活用した空調エネルギー削減システム」の実証実験も実施。スーパーマーケットでは世界初となる同実験に取り組む。

施設内に温度計などのセンサを設置して、人流・動線・温湿度・CO2濃度などのセンシングデータを収集・蓄積し、AIを活用してスマート空調制御及び先端的なサービスの提供を実施するもの。

スマート空調制御では、(1)外気の導入/遮断、(2)空気の再利用、(3)人の粗密による風向・風量制御に関して、AIを活用した最適な空調自動制御を実施し、その省エネ効果を実証する。

さらに、先端的なサービスとして、安全・安心な店舗、待ち行列の解消、高度なマーケティングに資するソリューションを提供し、その実効性の検証も行う。

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