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旧九段会館/文化財保存プロジェクトで「九段会館テラス」10月1日開業

2022年09月09日 12:40 / 店舗

東急不動産、鹿島建設は10月1日、東京都千代田区に「九段会館テラス(KUDAN-KAIKAN TERRACE)」を開業する。

<九段会館テラスの外観>
九段会館テラスの外観

施設は「水辺に咲くレトロモダン」というコンセプトのもと、登録有形文化財建造物である旧「九段会館」を一部保存しながら、最新テクノロジーの活用や企業の健康経営など、現代のさまざまなニーズを具現化し、建て替えたもの。歴史的建造物を創建当時の貴重な技術・素材を活かして保存・復原を行った保存部分と、お濠を臨みIoTを活用した地上17階建ての最新鋭のオフィスとなる新築部分の新旧が融合した、レトロモダンな施設が誕生した。

施設内には東急不動産が展開する会員制シェアオフィス「ビジネスエアポート九段下」と、これに併設し、健康なコミュニティを創造する「九段食堂 KUDAN-SHOKUDO for the Public Good」、創建当時の意匠を保存・復原した宴会場を含む「九段会館テラスコンファレンス&バンケット」、オフィスワーカーの健康サポートや利便性を高めるクリニックモールや店舗など、さまざまな付帯施設を備えており、単なるオフィスビルにとどまらず、お濠端の地を活かした回遊性やこの地の持つ歴史と格式を両立させた「ここにしかない魅力」を持つワークプレイスを目指す。

<九段会館テラスの保存部分>
九段会館テラスの保存部分

保存・復原においては、現代では入手や再現が困難な90年前の職人技と素材からなる旧九段会館を、建物北側と東側部分のL字状に保存し、保存部分と新築部分が一体となった「ここにしかないデザイン」を採用した。また、保存部分を単に展示して眺めるだけの場にせず、あえて日常利用を続ける動態保存とすることで、旧九段会館の歴史を身近に感じながら過ごせる空間とした。

<九段食堂 KUDAN-SHOKUDO for the Public Good>
九段食堂

シェアオフィスに、MONOSUS社食研が運営する新しい形の職域食堂「九段食堂 KUDAN- SHOKUDO for the Public Good」を併設した。食材は全国の農家から直送されるオーガニックなものを中心に、栄養面だけでなく心も満たされる定食や産直サラダステーションのほか、クリニックとも連携することで、各々の健康状態に合わせたメニュー選びができる。

また、内科・皮膚科・耳鼻科・歯科・薬局が集まるクリニックモールを開設した。身近にクリニックがあることで、これまで通院時間をなかなか確保できなかったというワーカーの疾病治療が期待できる。

<フロアガイド>
フロアガイド

店舗では、地下1階に「Business Airport Cafe」、1階に「タリーズコーヒー 九段会館テラス店」「ファミリーマート 九段会館テラス店」「麻布笄軒 九段会館テラス店」(洋食店)、5階に「VMG CAFÉ KUDAN-KAIKAN TERRACE」がオープンする予定だ。

■九段会館テラス(KUDAN-KAIKANTERRACE)
所在地:東京都千代田区九段南一丁目6番5号
交通:東京メトロ半蔵門線・東⻄線、都営新宿線「九段下」駅徒歩1分
用途:事務所、店舗、集会場、駐車場等
敷地面積:約8765m2
延床面積:約6万8036m2
構造:S造(CFT造)・RC造・SRC造
規模:地下3階地上17階
高さ:約74.9m
事業主体:合同会社ノーヴェグランデ
※東急不動産、鹿島建設が本プロジェクトのために出資する事業会社
設計者:鹿島・梓設計・工事監理業務共同企業体
施工者:鹿島建設
竣工:2022年7月29日
開業:2022年10月1日

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