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オリックス/ドトールコーヒーの非正規雇用者向け退職金制度の運用受託

2017年09月26日 11:26 / 経営

オリックスは9月26日、ドトールコーヒーのパートタイム労働者向け退職金制度を構築し、同制度の運営を受託開始した、と発表した。

同制度は、総合型確定給付企業年金基金「ベネフィット・ワン企業年金基金」を活用した加入選択型の従業員退職金制度。制度導入により、ドトールコーヒーの直営店で働くパートタイム労働者は、「給与または賞与の一部(月額最大2万円)を積み立て、将来に積立額などを退職金として受け取る」というこれまでにない選択肢を行使することが可能になる。

確定給付企業年金制度において、従業員が給与などの受け取り方法を選択できるのは同社独自のスキームで、パートタイム労働者も対象とした同制度の採用は飲食業界で初めてとなる。

少子高齢化に伴い労働力の確保が喫緊の課題となる中、従業員の雇用環境の改善や待遇向上に取り組む企業が増えている。

これまでは主に正社員向け福利厚生の一環として同制度を導入する企業が中心だったが、近年ではパートタイム労働者の待遇向上を目的として同制度の導入を検討する企業が増加傾向にある。導入企業は、パートタイム労働者を正社員と同一待遇に近づけることで、未導入企業と比べ労働力確保の観点において優位になることが期待できる。

また、パートタイム労働者は、選択した積立額が所得から除外されるため、年収制限に関わらず年間労働時間を増やすことが可能になる。

<ベネフィット・ワン企業年金基金全体の加入者数・事業所数推移>
ベネフィット・ワン企業年金基金全体の加入者数・事業所数推移
 
■ベネフィット・ワン企業年金基金 概要(確定給付企業年金)
資産運用:団体年金保険一般勘定100%(元本保証・最低利回り保証)
積立金受取:退職時一時金もしくは加入期間20年で年金受取
制度加入:70歳未満の厚生年金被保険者
運用リスク:企業負担
予定利率:10年国債の応募者利回り3年平均と5年平均のいずれか低い率(毎年7月改定)
積立額の限度:法令上なし(導入企業ごとに設定)
会計上の取扱:複数事業主制度の例外処理で債務認識不要(確定拠出企業年金と同様の処理)

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