ハゴロモ/明治31年創業の老舗米飯製造業「新型ウイルス」で破産
2020年04月01日 10:10 / 経営
帝国データバンクによると、ハゴロモは3月31日、広島地裁へ自己破産を申請し、同日同地裁より破産手続き開始決定を受けた。
1898年(明治31年)4月に味噌メーカーとして創業し、1953年11月に法人改組された後、2007年にグループ6社吸収合併して米飯製造事業を本格化した。手巻きおむすびや総菜などに使用される白米、シャリ、酢飯などを、本店および岡山にあるHACCP認定工場で製造し、スーパーストアやコンビニエンスストアなどに販売していた。また、理容室、リラクゼーションサロンのFC店を運営するなど多角化を図って業容を拡大し、2014年3月期には年売上高約38億6300万円を計上していた。
しかし、米飯部門では相応の受注を確保していたものの、不採算事業の集約・撤退が続き、2019年3月期の年売上高は約14億4600万円にまでダウン、採算性も悪化して2期連続で最終赤字を計上していた。この間、生産の効率化を目的に米飯の取扱アイテムの見直しを図っていたが、工場への設備投資に伴う金融債務が年商を上回るなか、近時も資金繰りの抜本的な改善には至らず、事業の継続を断念した。
また、子会社で給食弁当「ハローランチ福山」(福山市)、「瀬戸給食」(岡山県)などを手掛ける瀬戸給食は、3月31日に広島地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日同地裁より監督命令を受けた。
負債は、ハゴロモが2019年3月期末時点で約33億6900万円、瀬戸給食が約13億9800万円、2社合計で約47億6700万円。
なお、ハゴロモが経営してきた理容室「オンリーカット神辺店」は、これまでどおり営業を継続する。
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