上場アパレル/3月「時短・臨時休業」91.3%が既存店前年割れ
2020年04月21日 17:10 / 月次
帝国データバンクは4月15日、上場企業(アパレル)の月次売上高動向調査(2020年3月分)を発表した。
調査によると、集計対象23社のうち、2020年3月の月次売上高において、既存店で前年同月を下回ったのは21社(構成比91.3%)、上回ったのは2社(同8.7%)となった。
また、全店においても、前年同月を下回ったのは21社(同91.3%)、上回ったのは2社(同8.7%)で、既存店と同様の結果となった。上回った西松屋チェーンとワークマンは、独自の特色を持った衣料品や衣料品以外の商品の取り扱いが業績に寄与した
<3月上場アパレル企業の売上高動向>
出典:帝国データバンク作成資料
新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、3月以降、多くのアパレルを中心とした衣服類販売業者では営業時間の短縮や臨時休業によって売り上げが大きく減少している。4月7日には改正新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく初の緊急事態宣言が発令され、今後も影響が懸念される。
帝国データバンクでは、アパレルを中心とした衣服類販売を手がける上場企業(または上場グループ中核企業)のうち、HPなどで月次売上高をリリースしていることが判明した23社について、2020年3月分の全店実績と既存店実績を集計し、分析した。
今回、実店舗とECの合計をリリースしている企業は、その合計値で集計。実店舗のみをリリースしている企業は実店舗のみの数値を集計した。月次売上高の集計方法等は、リリース企業の手法・方針に準ずる。
新型コロナウイルスの影響が騒がれるなか、9割超の企業において既存店・全店ともに、前年同月の月次売上高を下回った。影響が大きかった企業では、月次売上高が4割以上減少した。消費者の外出控えのほか、営業短縮、最終週の都知事による外出自粛要請などで臨時休業の対応をとったこと、訪日外国人観光客の減少などが背景にある。
4月は7都府県で緊急事態宣言が発令され、ほとんどの企業が臨時休業などの対応をとっている。そのため、前年同月の実績の減少幅がさらに大きくなると予想される。
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