楽天/国内最大規模の高性能AI「Rakuten AI 3.0」開発、オープンモデル来春公開

2025年12月18日 14:38 / IT・システム

楽天グループは12月18日、経済産業省および国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)が推進する日本の生成AIの開発力強化を目的としたプロジェクト「GENIAC(Generative AI Accelerator Challenge)プロジェクト」の一環として開発した新たなAIモデル「Rakuten AI 3.0」を発表した。

楽天

同モデルは、Mixture of Expertsアーキテクチャを採用した日本語大規模言語モデル(以下「LLM」)。生成AI APIを統合した開発用プラットフォーム「Rakuten AIゲートウェイ」の生成AI API群に加わる。「Rakuten AI」エージェントプラットフォームを通じて、楽天のサービスに順次導入される予定。来春を目途に、オープンウェイトモデルとしての公開も計画している。

日本語に特化したLLMとして、楽天がこれまでに開発したAIモデルや他のLLMの中でも最大規模となる約7000億個のパラメータを持つ。

計算効率を高めるため、約7000億個のパラメータのうち、個々のトークンに対して約400億個のパラメータのみをアクティブ化。アクティブパラメータには3つの密な層とエキスパートコンポーネントが含まれ、各トークンは、常にアクティブな「共有エキスパート」と8つの「専門エキスパート」を経由する。この構造により、効率的な処理を行えるという。

オープンソースコミュニティ上の最良なモデルを基に、楽天独自の高品質なバイリンガルデータ、技術力および研究成果によって開発した。そのため、日本の独特な言語のニュアンスや文化、慣習をより深く理解することができる。

加えて、パフォーマンスと効率性のバランスに優れている。「楽天エコシステム(経済圏)」のサービスを支える試験では、他社の同規模モデルを使用した場合と比較して、最大90%のコスト削減※を実現した。

※トークン(入力および出力)あたりにかかる費用を比較した場合。

なお、楽天は7月にGENIACの第3期公募に採択された。同モデルの学習費用の一部は、生成AI開発に必要な計算資源として「GENIAC」の補助を受けている。

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