匠大塚の大塚勝久会長は6月28日、埼玉県春日部市に29日にオープンする「匠大塚 春日部本店」の内覧会で、「成功することが分かっている店舗。どれだけ成功するのか、それが楽しみだ」と新店オープンへの自信を見せた。
同日、記者団との取材に答えたもの。「匠大塚 春日部本店」は春日部駅東口の旧西武春日部店跡地に出店、春日部駅西口には「IDC大塚家具 春日部ショールーム」がある。
春日部市は大塚会長が生まれ育った街であり、大塚家具の創業地でもある。
成功の根拠については「4月20日に匠大塚の日本橋デザインオフィスをオープンする前日の4月19日に、旧西武春日部店を取得する契約ができた。土地・建物が自社所有で家賃がない、あるのは維持管理費だけだ。大塚家具の株式を売却した資金もあり、資金も潤沢にある」と語った。
現在、匠大塚の社員は約130人で、うち70人が大塚家具から移籍してきた社員だという。「去年のいまごろは5人程度だったが、いまは130人まで人が増えている。優秀な人材が良い商品を仕入れてくれた」という。
大型店の出店計画については、「元々、日本橋(デザインオフィス)は2フロアで、小売も行いたかったが、ビル管理の関係で一般向けの小売ができず、1フロアの契約となった。小売をしたかったが、それができないので、プロ向けで、商品開発も行うデザインオフィスになった。春日部では、良い縁に恵まれたと思う」と述べた。
春日部店のコンセプトについては、「普及品から超高級品まで販売するのが特徴。イケア、ニトリで扱う一番上の商品は全部あり、それも品質はすべて上だ。会員制は15年前でやめているが、接客はこだわっている。できれば、すべて接客販売にしたいが、いまは社員数が足りない。(春日部店は80人の体制だが)あと100人は人が必要だ。だから、これまでよりも進化した売り方をする。まず接客では、入りずらいといった課題がある。お客さんが選んで、それから接客をする」と解説した。
「いまは、10年以上使える本物の家具を販売する家具店がなくなってしまった。有明のショールームでは北海道からもお客さんが来てくれたが、それを超える店ができた。全国からお客さんが来る店になると思う」と述べた。
現在、大塚家具が苦戦している点については、「娘はいいものを売りたくないということで、いまの形になった。15年前にやめた会員制を急に持ち出して、私を批判した意味も分からない。あのやり方では、人も商品もダメで、商品開発も止まってしまっているのではないか」と語った。
なお、日本橋デザインオフィスの実績については、「大手のマンション事業者、住宅施工会社、ホテルなどから、さまざまな依頼がきている。コントラクト(法人向け)事業のため、売上が立つのは遅いが、評価は得ている」と述べた。
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