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H2O/4~9月営業損失51億円、巣ごもりで食品は堅調

2021年11月05日 10:40 / 決算

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エイチ・ツー・オー リテイリングが11月5日に発表した2022年3月期第2四半期決算によると、売上高2370億2000万円、営業損失51億4800万円(前期は44億500万円の損失)、経常損失41億8900万円(前期は44億円の損失)、親会社に帰属する当期利益80億8500万円(前期は101億200万円の損失)となった。

百貨店事業は、売上高はやや回復するも、前年の営業縮小の反動に伴う経費増加などにより減益となっている。巣ごもり需要の継続により、食品事業は予想を上回った。SC化を進めるH2O商業開発の寄与と、コスト削減と合理化を進める大井開発の一定の回復により商業施設事業が増益で、百貨店事業の落ち込みをカバーした。

百貨店事業の売上高は1543億600万円(11.7%増)、営業損失は40億7500万円(前期は営業損失34億5600万円)。なお、阪急阪神百貨店において、休業期間中の人件費や家賃、償却費など36億3100万円を特別損失に計上している。

家賃減免額の縮小、営業再開に伴う宣伝費・販売手数料増加等による販管費増加で減益を計上している。

食品事業は、総額売上高が1492億2800万円(1.1%増)、営業利益は23億9600万円(16.0%減)。阪急オアシスは、既存店の売り上げが好調に推移したことから、増収増益。イズミヤは、ショッピングセンターへの転換を進めているスーパーセンターの苦戦、チラシ再開に伴う広告宣伝費の増加などにより減益となったものの、食品スーパーは堅調に推移したことから、売上・利益ともに想定を上回った。

商業施設事業は、総額売上高245億6000万円(27.9%減)、営業損失600万円(前期は営業損失6億6900万円)。

イズミヤ店舗における衣料品・住居関連品販売・テナント管理を行うエイチ・ツー・オー 商業開発において、直営売り場の縮小により大幅な減収となったものの、コスト削減、テナント化を進めたことから増益だった。ビジネスホテルを運営する大井開発では、前年に比べて稼働率が改善したことから、増収増益となっている。

<荒木直也社長>
荒木直也社長

荒木直也社長は、関西スーパーマーケットとの経営統合が先週決定したことについて「正直、ほっとしている。16時まで票を集計しており、直前までわからなかった。食品事業を第2の柱とする戦略で進めており、その延長で関西スーパーとの経営統合を決めた。食品事業の規模とクオリティーを高める。統合の通期業績への影響は、明らかになった時点で開示予定だ。3社単純合算計画値で、2023年度には94億円の営業利益を見込んでいる。長期事業構想の2030年度営業利益100億円以上の早期実現を目指す」と説明している。

通期は、売上高5000億円、営業損失10億円、経常損失20億円、親会社に帰属する当期利益50億円を見込んでいる。

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