流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





トリドール/3月期、過去最高の売上収益更新も政府補助金減少で減益に

2023年05月15日 11:30 / 決算

トリドールホールディングスが5月15日に発表した2023年3月期決算によると、売上収益1883億2000万円(前年同期比22.8%増)、営業利益74億6600万円(47.6%減)、税引前利益77億2600万円(44.6%減)、親会社に帰属する当期利益38億2700万円(57.4%減)となった。

<丸亀製麵の店舗>
丸亀製麵の店舗

グループの経営環境は、国内は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が実施された前期と比較して、人の移動量が大幅に増加し、外食の客数も回復基調で推移した。海外は、欧米では行動規制がほぼ撤廃され、アジアでも規制緩和が進んだことで商況の回復が見られた。

このような環境においてグループは、国内では訴求力の高い商品開発、店舗設計と来店動機の訴求に取り組んだ。海外ではアジア、欧州、北米を中心に積極的に出店したことに加えて、グローバル展開を視野に入れたリブランディングや新しい事業パートナー(ローカルバディ)の開拓に注力した。

これらの結果、本格讃岐うどん専門店の丸亀製麺、海外事業が過去最高の売上収益を達成し、その他を含む全セグメントで増収となったことにより、売上収益は過去最高を更新した。一方で、利益面では、世界的な原材料、人件費、水道光熱費の高騰の影響を受けたが、増収で吸収し、丸亀製麺、海外事業に加えて、過去最高となったその他の全セグメントで増益となり、全社費用である調整額が増加したものの、事業利益は69億84百万円(前期比28.6%増)と大幅な増益となった。

一方で、前期は新型コロナウイルス感染症に係る時短協力金などの政府補助金128億6600万円を計上したが、当期は44億300万円に留まったことにより、その他の営業収益は前期比99億6600万円減少した。また、その他の営業費用に中国事業にかかる一過性の事業整理費用12億2700万円を計上した。

次期は、売上収益2120億円(12.6%増)、営業利益66億5000万円(10.9%減)、税引前利益56億5000万円(26.9%減)、親会社に帰属する当期利益26億円(32.1%減)を見込んでいる。

■トリドールの関連記事
丸亀製麺/環境配慮型店舗「鈴鹿店」オープン、国内外食初の「ZEB」取得

関連記事

決算 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧