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アスクル/5月期、LOHACO黒字化達成・BtoB事業堅調で増収増益

2023年07月04日 10:20 / 決算

アスクルが7月4日に発表した2023年5月期決算によると、売上高4467億1300万円(前年同期比4.2%増)、営業利益146億2000万円(2.2%増)、経常利益144億4800万円(1.3%増)、親会社に帰属する当期利益97億8700万円(6.3%増)となった。

<アスクル>

グループの主力分野であるBtoB事業は、仕事場で働く全てのお客の要望に対応すべく、飲料、日用消耗品等の生活用品商材、抗原検査キット等の新型コロナウイルス感染症関連商材、袋・梱包資材等のMRO商材など、幅広く商品を取り揃えた。前期に特需のあった感染症関連商材の反動減の影響があったが、生活用品、戦略的に強化しているMRO商材が伸長したこと、従来から取扱うOA・PC、文具等の消耗品需要が回復基調にあること等により、大幅な増収となった。

2022年7月の新アスクルWEBサイト構築に関連する一部機能(中堅大企業向けのWEBサイトであるソロエルアリーナサイトのオープン化)の先行リリースにより、ソロエルアリーナ利用客がサーチエンジンでの検索結果からソロエルアリーナサイトへ直接遷移することが可能となった結果、サーチエンジン経由で購入する客数が増え、また、医療・MRO等の戦略カテゴリの売上構成比の上昇による注文単価の増加等により、サーチエンジン経由での売上高が増加した。

また、インターネット広告等のさらなる強化による顧客基盤の拡大に加え、医療・介護業種および製造業を中心とする専門商材の品揃え強化と動画広告による取扱い認知度向上施策が相乗効果となり、売上高の成長にそれぞれ貢献した。この結果、BtoB事業の売上高は、前期比で258億4300万円増収の3738億6800万円(7.4%増)となった。

BtoC事業は、目標とした「LOHACO」の黒字化を実現した。売上高は、キャンペーン変更等の影響もあり減収となったが、販促手法の見直しや配送バー改定の効果等により一箱あたりの売上高が増加し、売上総利益率は上昇した。BtoB事業との融合を進めたことで、固定費の低減等により利益構造が改善し黒字化に大きく貢献した。

この結果、「LOHACO」の売上高は、前期比で81億5300万円減収の461億7600万円(15.0%減)となり、BtoC事業合計で、前期比で74億2100万円減収の632億5200万円(10.5%減)となった。以上の結果、両事業を合計したeコマース事業の売上高は4371億2000万円(4.4%増)だった。売上総利益は、1066億5000万円(2.2%増)となった。

2022年11月に稼働を開始した「ASKUL東京DC」の準備期間中の地代家賃および立上時の費用発生、また、新アスクルWEBサイトの構築の設備投資に関連した一過性のコストが発生したが、一箱あたりの売上高の増加、売上高配送運賃比率の低いBtoB事業の売上割合の増加等により、売上高販管費比率が0.5ポイント減少し、販売費及び一般管理費が917億1000万円となり、営業利益は149億4000万円(4.1%増)となった。

次期は、売上高4820億円(7.9%増)、営業利益165億円(12.9%増)、経常利益162億円(12.1%増)、親会社に帰属する当期利益103億円(5.2%増)を見込んでいる。

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