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アスクル/「ASKUL東京DC」年間出荷能力は650億円規模

2023年03月09日 18:20 / 経営

アスクルは3月9日、昨年11月に稼働を開始したBtoB専用の最先端基幹センター「ASKUL東京DC」(東京都江戸川区)の現地見学会を開催した。

<ASKUL東京DC>

「ASKUL東京DC」はBtoB専用の最先端基幹センターで、設備投資額約105億円を投じて完成。地上5階建て、延床面積約5万6000m2を誇り、出荷能力は年間650億円規模に上る。

倉庫全体の自動化により、作業の約80%自動梱包で対応。賃借面積が近似である「AKSUL Logi PARK横浜」(横浜市鶴見区)と比較して、保管効率1.5倍、在庫アイテム数2.6倍を実現し、出荷能力1.3倍となった。最適化された物流により、アスクルの強みである「明日くる」「今日くる」を叶えるスピード出荷を実現する。

アスクルでは3月現在、文具を始めとする取扱商品数が1200万アイテム以上になる。同社が2022年12月15日に発表した2023年5月期第2四半期決算によると、売上高は2202億5100万円(前年同期比5.4%増)を記録。このうちBtoB事業での売上高は、前年同期比で118億2300万円増収の1814億1700万円(7.0%増)といった堅調ぶりだ。

物流センターは全国に10拠点構え、BtoB専用の「ASKUL東京DC」では、近江や横浜の拠点で商品がそろわないケースにも対応できるよう、商品を包括的に取り扱う。

<アスクルの玉井取締役>

見学会の開始に先立ち、同社の玉井継尋取締役 CFO 兼 コーポレート本部長は、「創業30周年のアスクルは文具からスタートしたが、現在では1200万アイテムまで取扱商品を拡大した。このASKUL東京DCは、今後予想される人手不足に対応すべく、高度な自動化を図っている。アスクルの進化は物流の進化だ」と述べた。

同センターの特徴について、執行役員 ロジスティクス本部の伊藤珠美本部長は、「在庫商品の拡大と顧客価値の最大化を図り、人手不足を解決するため作業の自動化による省人化に対応した。免震構造によって、災害時の早期復旧と非常時の優先出荷拠点の役割も担う。人手不足対策として、従業員の昼食無料など福利厚生も充実させた」と説明する。

<ケース自動倉庫>

4階~5階部分を貫きワンフロアとして、ケース自動倉庫を設置。クレーン台数50台を保有し、同フロアでの最大保管数は約25万ケースに上るという。

<スパイラルベルトコンベア>

1階~3階の搬送ルートには、「スパイラルコンベア」をアスクルの物流センターとして初導入。作業生産性を損なわずに、省スペースでの搬送を可能にした。

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