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トリドールHD/4~6月売上収益は四半期で過去最高の526億円、国内外で丸亀製麺好調

2023年08月16日 10:38 / 決算

トリドールホールディングスが8月14日に発表した2024年3月期第1四半期決算によると、売上収益526億6400万円(前年同期比20.2%増)、営業利益39億1700万円(16.5%減)、税引前利益44億6000万円(16.7%減)、親会社に帰属する当期利益26億4700万円(26.9%減)となった。

国内は訴求力の高い商品開発、店舗設計と来店動機の訴求を強化。海外ではMarugame Udonを中心に出店したことに加えて、収益改善に取り組んだ。

これらの結果、本格讃岐うどん専門店の丸亀製麺、国内その他、海外事業の全セグメントで増収となり、売上収益は526億6400万円(20.2%増)と、四半期連結会計期間で過去最高となった。

利益面では、国内外で原材料、人件費、水道光熱費の上昇が続いたが、増収で吸収し、全セグメントで増益を計上している。

親会社に帰属する当期利益は、前年同期は、新型コロナウイルス感染症に係る時短協力金などの政府補助金25億1700万円を計上したが、2024年3月期第1四半期は400万円にとどまったため、減少している。

丸亀製麺の売上収益は284億6400万円(12.6%増)と四半期連結会計期間で過去最高となった。原価、人件費、電気料金、広告宣伝費も増加したが、増収で吸収し、事業利益は四半期連結会計期間で過去最高の46億7600万円(21.4%増)と大幅な増益だった。

フェア商品については、共創型パートナーのTOKIOの松岡昌宏さんと共同開発した商品「トマたまカレーうどん」と、「とろける4種のチーズトマたまカレーうどん」、新作の「豆乳仕立ての冷やしトマたまカレーうどん」を4月25日から販売した。

温かい商品と冷たい商品を同時投入したことで、気温に応じて商品を選ぶことが可能になり、約285万食と前年同期を上回る大ヒットとなった。さらに、6月13日から投入した「鬼おろし肉ぶっかけうどん」も6月末までに112万食を販売するヒットとなっている。

また、5月16日にアフターコロナ時代に外食の新しい体験価値を提案するテークアウト専用商品「丸亀シェイクうどん」を発売し、販売開始から3日間で21万食、6月末までに157万食を販売する大ヒット。女性、若年層など新しい顧客層の開拓に成功し、ドライブシーンでの利用など新しい顧客体験価値を提供している。

「コナズ珈琲」、「ずんどう屋」、「肉のヤマキ商店」、「晩杯屋」、「天ぷらまきの」、「とりどーる」、「豚屋とん一」、「長田本庄軒」といった国内その他セグメントの売上収益は67億1400万円(15.1%増)となり、事業利益は10億7700万円(44.1%増)と大幅な増益だった。

豚骨ラーメンのずんどう屋は新店1店を含む75店舗を運営し、高収益性を維持した。「いちばん近いハワイの食卓」をコンセプトとするコナズ珈琲は売り上げ上位店が特に好調に推移したことに加えて、2022年10月にオープンした多摩ニュータウン店も事業利益に寄与、増収率と比較して原価、人件費、水道光熱費の増加を抑制したことにより、増収増益をけん引した。肉のヤマキ商店は、グローサラント化と2022年11月にオープンした西葛西メトロセンター店の収益向上を進めている。

海外事業の売上収益は四半期連結会計期間で過去最高の174億8600万円(37.7%増)と大幅な増収となり、事業利益も7億4200万円(83.1%増)。香港を拠点とするスパイシーヌードル業態のTam Jaiは中国とシンガポールに1店ずつ出店し、コロナ影響からの回復が緩やかに続いて増収増益。Marugame Udonについては、台湾が3店出店し、人材教育が奏功して商品・サービスの品質が向上したことにより、大幅な増収増益となっている。

米国でも新店が好調に推移したが、英国は成長のための投資が先行している。

通期は、売上収益2120億円(12.6%増)、営業利益66億5000万円(10.9%減)、税引前利益56億5000万円(26.9%減)、親会社に帰属する当期利益26億円(32.1%減)を見込んでいる。

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