イオン/3~11月当期利益183億円、5期ぶりの黒字化

2024年01月12日 15:42 / 決算

イオンが1月12日に発表した2024年2月期第3四半期決算によると、営業収益7兆258億5500万円(前年同期比4.5%増)、営業利益1428億2300万円(26.8%増)、経常利益1331億1500万円(23.8%増)、親会社に帰属する当期利益183億5900万円(前期は36億8200万円の損失)となった。

イオン

セグメントの全事業が増収。営業収益、営業利益、経常利益が過去最高を更新した。親会社株主に帰属する当期利益は200億円を超える改善で5期ぶりに黒字化した。

GMS事業は、営業収益2兆4901億6000万円(4.1%増)、営業損失12億9100万円(前年同期より135億1500万円の改善)。

衣料・食品・H&BCの荒利率向上やDX推進による業務効率化で、営業利益率が改善した。イオン九州は統合シナジーを発揮し、営業収益、各段階利益ともに過去最高を更新している。

スーパーマーケット事業は、営業収益2兆261億5700万円(3.4%増)、営業利益218億7000万円(前年同期より144億2900万円の増益)。

DXによる店舗オペレーションの効率化と水光熱費の削減で大幅な増益となった。

トップバリュの価格優位性を生かした集客が奏功するまいばすけっとが、売り上げをけん引している。

ヘルス&ウエルネス事業は、営業収益9145億9300万円(7.6%増)、営業利益304億6400万円(前年同期より4億2200万円の減益)。

検査キットなどコロナ関連需要の反動減が響き、減益となっている。

総合金融事業は、営業収益3551億5800万円(6.6%)、営業利益272億4900万円(前年同期より147億2300万円の減益)。

国内・海外で貸倒関連費用、上期顧客基盤拡充費用の増加により減益となった。

ディベロッパー事業は、営業収益3472億6800万円(5.8%増)、営業利益345億9000万円(前年同期より12億1300万円の増益)。

ハロウィンやブラックフライデーでも集客強化に努め、国内の既存モール専門店売上高(対象91 モール)は対前年同期比6.2%増だった。

中国は江蘇省、湖北省が好調に推移、前年の特別損失の影響を除くと実質16億円の増益。アセアンは最重点エリアのベトナム、行動規制が緩和されたインドネシアが増益を計上している。

サービス・専門店事業は、営業収益5935億5600万円(対前年同期比4.7%増)、営業利益120億7500万円(前年同期より60億4200万円の増益)。

MD構造改革が順調なジーフットやアセアンが過去最高益のイオンファンタジーが増益をけん引した。

キャンドゥは、本部主導のオペレーション導入やセルフレジ導入の検討を進めた。什器・備品などをグループと共同仕入れすることにより出店コストや設備管理コストを抑制し、IT・デジタル化による収益性向上を図っている。

国際事業は、営業収益3803億1700万円(2.7%増)、営業利益70億3800万円(前年同期より18億9500万円の減益)。

中国は、地域差はあるもののゼロコロナ政策の解除により衣料品や食品の売り上げ回復で増益だった。

アセアン諸国では米中摩擦やウクライナ・ロシア情勢の影響が続いている。

通期は、小売事業を中心に収益性が大幅に改善したため、上方修正した。

営業収益は前回予想比1000億円増の9兆5000億円(4.2%増)、営業利益200億円増の2400億円(14.4%増)、経常利益200億円増の2300億円(12.9%増)、親会社に帰属する当期利益80億円増の330億円(54.3%増)を見込んでいる。

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