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コメリ 決算/3月期は営業利益15.2%減、園芸用品・建築資材で苦戦

2024年04月24日 10:30 / 決算

コメリが4月23日に発表した2024年3月期決算によると、営業収益3707億5200万円(前年同期比2.3%減)、営業利益220億8100万円(15.2%減)、経常利益222億1400万円(13.9%減)、親会社に帰属する当期利益137億1200万円(19.8%減)となった。

上半期の営業概況は、春先から続いた天候不順の影響で、園芸植物関連・ガーデニング・家庭菜園資材や単管パイプ・合板などの資材の販売が、主力フォーマットであるハード&グリーンを中心に、前期を大きく下回った。夏場の記録的な暑さと残暑により、エアコン・夏物作業衣料などの季節商品は堅調だったものの、園芸用品や屋外作業に関連する商品が低調に推移している。

下半期は、暖冬・少雪傾向となり、暖房用品・防寒衣料・除雪用品・水道管の凍結対応商品の販売が低調。一方、プロ向けの機械釘・セメント・断熱材などの消耗品や農業者向けの農薬、刈払機は堅調だった。

利益面では、店舗運営モデルの浸透、EDLP施策の推進による改善効果がみられたものの、核カテゴリーである園芸農業・建築資材の販売が苦戦したことと、原材料価格の上昇や、円安の長期化の影響により、売上総利益率が悪化している。

出店は、コメリパワーを8店舗、コメリPROを3店舗、コメリハード&グリーンを16店舗、合計27店舗オープンした。このうちパワーは、3月28日のコメリパワー伊万里店(佐賀県)の開店をもって、100店舗を達成。退店については、ハード&グリーン、アテーナを21店舗閉店した(スクラップ&ビルドによる閉店16店舗含む)。

この結果、年度末の店舗数は、パワー102店舗、ハード&グリーン1099店舗、PRO15店舗、アテーナ4店舗、合計で1220店舗となる(このほか、非連結子会社が運営する海外ハード&グリーン2店舗がある)。

物流では、2023年7月に切花を自社グループで流通加工する「フレッシュマネジメントセンター」をコメリ花巻流通センター敷地内に新設。同センターは現在、茨城・新潟・花巻の3カ所の流通センター内で稼働しており、東日本を中心に約700店舗で、「より新鮮で、より安い」切花を店頭にそろえ、顧客からの支持を得ている。

重点施策であるPB商品開発については、「暮らしを守り・育てる商品開発」を実現するため、世界のベストソースから商品調達を行い、顧客の潜在ニーズを顕在化させる商品開発に努めてきた。カー用品ブランド「CRUZARD(クルザード)」では、顧客が真に必要な機能にフォーカスした高品質・低価格の商品を展開し、ソーシャルメディアも絡めた重点販売を実施した結果、客層も拡大し好調だった。

これらの結果、PB商品の売上高構成比率は1.0%増の47.7%まで高めることができた。

次期については、パワーを13店舗、PROを9店舗、ハード&グリーンを30店舗、計52店舗を計画しており、今後より一層の出店拡大に向けて取り組んでいく。また、既存店改装では、約264462.81m2(約8万坪)を計画しているという。

2025年3月期は、営業収益3880億円(4.7%増)、営業利益243億円(10.0%増)、経常利益245億円(10.3%増)、親会社に帰属する当期利益152億円(10.8%増)を見込んでいる。

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