イオン九州 決算/3~5月営業利益63.9%減、粗利低下やDX投資・賃上げなど響く

2024年07月10日 15:28 / 決算

イオン九州が7月10日に発表した2025年2月期第1四半期決算によると、営業収益1263億2800万円(前年同期比2.4%増)、営業利益7億100万円(63.9%減)、経常利益8億7500万円(59.3%減)、親会社に帰属する当期利益5億3500万円(69.5%減)となった。

イオン九州

売上面は、店舗数の増加に加えて、売上構成比の高い食料品の売上が堅調に推移したことで、増収だった。

商品別の動向では、春先の気温が低かったことで季節性の高いアパレル商材を中心に売上が伸び悩んだこと、昨年の行動制限緩和に伴う外出・旅行需要、スクール水着需要の反動影響などもあり、衣料品の売上は前年を下回った。

一方で、食料品は、「しあわせプラス(応援価格)」をはじめとする生活応援施策の品目数拡大や取引先と連携したオリジナル商品の展開、「トップバリュベストプライス」の強化など、値ごろ感を重視した訴求を強化したことで、既存店の食料品売上は前年同期比2.8%増だった。

また、販売促進面では、イオングループの公式トータルアプリ「iAEON」の新規会員獲得、アプリクーポン企画などの販促施策強化により需要喚起に努めた。これらの取り組みにより、既存店の売上高は1.5%増となっている。

営業総利益は、期間を通して営業収入は堅調に推移したが、荒利益率の低下により、営業総利益は1.6%増だった。

販売費および一般管理費は、今後さらに不足すると予見される労働人口を補うため生産性向上につながるセルフレジや電子棚札などのDX関連先行投資を積極的に実行し導入店舗を拡大した。

5月末における電子棚札の導入店舗数は、前期末時点に比べ84店舗増加し、計217店舗となった。

新規出店や既存店の活性化を計画的に進めたほか、当社の人的資本経営の方針に基づき、物価上昇へ対応し従業員満足の向上にもつなげるべく賃上げを実施。省エネ機器の導入などにより既存店の水道光熱費は10.7%減だった。これらに加え、前年第2四半期以降に本格的出店を開始したイオンウエルシア九州の経費増加により、販売費および一般管理費は5.3%増となっている。

新規出店は、「イオン湯布院店」、「マックスバリュエクスプレス千代店」、イオン若松ショッピングセンター内にペット専門店「ペットワイド若松店(福岡県北九州市若松区)」をオープンしている。1店舗閉店し、5月末で340店舗。

通期は、営業収益5340億円(4.6%増)、営業利益106億円(2.1%増)、経常利益106億円(0.6%増)、親会社に帰属する当期利益51億円(27.4%減)を見込んでいる。

■イオン九州の関連記事
イオン九州/「マックスバリュエクスプレス下呉服町店」7/18オープン

流通ニュースでは小売・流通業界に特化した
B2B専門のニュースを平日毎朝メール配信しています。

メルマガ無料登録はこちら

イオン九州株式会社に関する最新ニュース

一覧

決算 最新記事

一覧

スーパーマーケットに関する最新ニュース

一覧

イオン九州に関する最新ニュース

一覧

GMSに関する最新ニュース

一覧

最新ニュース

一覧