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京樽/イートイン事業が大幅減益、当期損失18億3000万円

2009年02月24日 / 決算

京樽が2月23日に発表した2008年12月期決算によると、売上高は315億100万円(前年同期比3.0%減)、営業損失4億3800万円(前期は1億9300万円の赤字)、経常損失3億7600万円(2億5300万円の経常利益)、当期損失18億3000万円(8600万円の当期利益)の赤字決算となった。

事業別の概況は、テイクアウト事業で夕方以降に江戸前鮨を販売強化し、増収が見込まれるタイプへの転換を積極的に推進、57店舗を改装した。並行して上方鮨商品のブラッシュアップを進め、「曜日別セール」の見直しや効果的な販促活動を継続・実施した。

既存店売上高は、最も売上を期待できる節分が大雪に見舞われるなどの要因があったものの、これらの施策が奏功し前期比0.3%増と微増を記録。出退店状況は京樽4店舗、重吉2店舗の計6店舗を出店し、耐震工事によるオーナー要請や不採算などで7店舗を退店。期末店舗数は273店舗となった。テイクアウト事業の売上高は162億9300万円(増減なし)、営業利益は改装の一時費用の発生などで10億1900万円(8.2%減)となった。

イートイン事業は、各業態の特徴に合わせ、季節毎に旬の食材を用いたフェアを実施。長州産の穴子、焼津産の戻り鰹などメニューに産地を表示することで美味しさと食への安心感を訴求した。既存店売上高は主に郊外型店舗で燃料費の高騰、飲酒運転罰則の強化などが影響し4.8%減と減少した。

出退店状況は海鮮三崎港を4店舗、うおえもん2店舗など計7店舗を出店し、ファミリーレストラン全25店と不採算店舗3店舗の計2店舗を退店した。これで期末店舗数は95店舗となった。売上高は126億5400万円(6.3%減)、営業利益は4億1200万円(50.0%減)と大幅減益を記録した。

その他の事業では、外商事業で自社工場製品の販売チャネルの拡大をするためコンビニエンスストアへの卸販売を開始した。また、子会社の新杵がクリーム大福、フルーツ大福をメイン商品に新業態「シンキネスイーツ」を開発した。出退店状況は8店舗を出店し、不採算店舗など16店舗を退店。期末店舗数は27店舗となった。売上高は25億7500万円(5.3%減)、営業損失は3800万円(300万円の営業利益)とやはり減益となった。

来期は、テイクアウト事業5店舗、イートイン事業12店舗、その他の事業2店舗の計19店を出店する計画。テイクアウト事業は上方鮨のブラッシュアップを継続し、江戸前鮨の販売を強化したタイプ店の利益構造の向上を図る。イートイン事業はレストラン業態からの乗り換えフォーマットである「うおえもん」の出店を積極化する。

鮨専門店業態は来店客満足度の向上に重点を置き収益改善を図り、売上高290億円(92.1%増)、営業利益2億円、経常利益2億3000万円、当期利益2億2000万円を見込む。

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