イトーヨーカドー/「ヨークフーズ東小金井店」オープン、初年度売上28億円目指す

2025年04月25日 15:40 / 店舗レポート

イトーヨーカ堂は4月25日、東京都小金井市に「ヨークフーズ東小金井店」をオープンした。初年度売上高は約28億円を目標にする。

<ヨークフーズ東小金井店>
ヨークフーズ東小金井店

新店舗はJR中央線「東小金井駅」北口改札から徒歩1分の場所に出店。

「東小金井駅」の両隣「武蔵境駅」と「武蔵小金井駅」にはそれぞれ駅前に「イトーヨーカドー」があり、ドミナントを強化する。

<伊藤弘雅氏>
伊藤弘雅氏

イトーヨーカ堂取締役執行役員で営業本部長の伊藤弘雅氏によると、周囲1.5km圏内に約9万人と人口密度が高く、人口増加率は約4%増(500m圏内は8%増)と増加傾向にある。「若いファミリー層と子どもが比較的増えている地域。世帯人数は2.0人で学生さんも多い」。

イトーヨーカ堂は2025年度の食品戦略として「二極化への対応」「簡便・即食・便利の強化」「新しい価値の提案」という3つの柱を掲げているが、新店舗では上記の戦略に沿ったMDを展開。

「二極化への対応」では、松竹梅のうち高価格帯の「松」と手頃な価格帯の「梅」を拡充。「松」では同じセブン&アイグループのヨークベニマルとも連携。

「イトーヨーカ堂やヨークの産地、お取引先だけでなく、ヨークベニマルの知見も含めて一緒にやろうということで、牛やマグロといった生鮮を強化した」(伊藤氏)

「松」ではこのほかにも、兵庫県加古川市に本社を構える人気ベーカリー「ニシカワパン」も同社で初めて取り扱う。

一方の「梅」についてはグループの低価格プライベートブランド「セブン・ザ・プライス」の商品を中心に展開。

「簡便・即食・便利の強化」では、総菜の「ヨーク・デリ」によって簡便・即食への需要に応えていくほか、冷凍食品「イーズアップ」や時短メニュー「シェフズレシピ」といった商品群も豊富にそろえた。また、他店でも好調な売れ行きの小さいパックのおばんざいも充実させる。

「新しい価値の提案」としては、陸上養殖サーモンや工場野菜を扱うほか、地場野菜や地酒などの地域性も重視した。

<地場野菜を充実させた>
地場野菜の売場

建物は2階建て。1階部分は駐車場とエントランスで、2階の売場では約1万3000SKUを取り扱う。

2階に上がると入口に青果コーナーがあり、旬の果物を販売しているほか、地元の生産者14人による地場野菜の売場を設けている。

その隣には「フローズンフルーツ」として冷凍の果物やアイスバーを販売。

野菜売場では、トマトの取扱を強化し、ミニトマトの量り売りを実施する。ほかにも簡便や即食ニーズを踏まえ、カット野菜もラインアップしている。

<「生本まぐろ」を販売>
生本マグロの売場

鮮魚コーナーでは専門店と組み、豊洲から直接仕入れた魚を扱う。目玉は週末限定の「生本まぐろ」で、専門仲卸の「やま幸(ゆき)」が厳選したマグロを販売。また、魚のつまみも充実させた。

<精肉コーナーで和牛を展開>
精肉コーナーで和牛を販売

精肉コーナーでは、和牛を中心に商品を陳列。さらに簡便ニーズに対応する形で、デリカコーナーを設置し、仕事から帰宅する際の利用を想定してつまみを豊富にそろえた。

<東小金井ロール>
東小金井ロール

日配品コーナーでは、地域に根差した食べ物としてチルド麺やこんにゃくなどを取り扱う。

また、周辺地域は栗が多く採られていたことから、栗を使った「東小金井ロール」という同店独自の商品を販売する。

ほかにも簡便・即食商品として、電子レンジで簡単に調理できる温野菜を従来の5倍に拡充。冷凍食品は単身世帯向けの少量パックからファミリー向けの大容量まで幅広く取りそろえる。

<時間限定でメンチカツを販売>
メンチカツの売場

総菜コーナーは標準店舗の約2倍の広さを確保し、新商品を豊富にそろえた。

「格之進・肉おじさん特製!旨みメンチカツ」は、毎日決まった時間帯に数量限定で揚げたてを提供する。それ以外にも、人気のご当地グルメ「ご当地麺!武蔵野肉汁つけうどん」や「混ぜて食べる油そば」も取り扱う。

また、店内鉄板で焼き上げる「だし巻き玉子」などの鉄板焼きメニューも充実させ、本格的な江戸前寿司や単品握り寿司も販売する。

<ひがこ 栗入りアンパン>
ひがこ 栗入りアンパン

ベーカリーコーナーでは、店内で一枚ずつ焼き上げるピザや、店内製造のだし巻玉子を使ったサンドウィッチ、季節の果物を使用した「いちごのデニッシュ」をラインアップ。

さらに同店のオリジナル商品として、栗を1個使った「ひがこ 栗入りアンパン」も提供していく。

加工食品では、セブン&アイグループで高級スーパー「ザ・ガーデン」を展開するシェルガーデンの商品から「フルーツ専門店 新宿高野」「銀座千疋屋」など10ブランドを導入。そのほかに新たに青木屋の銘菓「武蔵野日誌」なども取り扱う。

<ぽっぽやエール>
ぽっぽやエール

駅近という立地条件を踏まえ、アルコールも充実させた。

JR中央線コミュニティデザインが手掛けるクラフトビール「ぽっぽやエール」をスーパーで初めて取り扱う。

ほかにも中央線沿線に関連する地酒も豊富にラインアップする。

<アカチャンホンポセレクション>
アカチャンホンポセレクション

子育て世帯向けにベビー用品で構成された売場「アカチャンホンポセレクション」も設けた。おしりふきや紙おむつ、液体ミルク、ベビーフードなど約220アイテムをそろえている。


■ヨークフーズ東小金井店
所在地:東京都小金井市梶野町5-10-1
敷地面積:約5565m2
売場面積:約1851m2
建物:2階建て(1階駐車場・エントランス、2階食品フロア)
専門店:「うさちゃんクリーニング」(クリーニング店)
従業員数:81人(社員21人、パートタイマー60人)※8時間換算
駐車台数:98台
駐輪台数:210台
営業時間:10時~22時

取材・執筆 比木暁

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