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日本酒類販売/NECの音声受注入力システム導入

2009年09月15日 / IT・システム

日本電気は9月15日、酒類卸大手の日本酒類販売に、「音声受注入力システム」を納入したと発表した。

システムは、東京と大阪にある同社の受注センターに導入され、電話やFAXによる注文処理にかかる時間を約6割削減するなどの成果をあげている。

日本酒類販売は、1日あたり約5000件の注文を電話やFAXで受け付けており、オペレータが商品コードや得意先コードが書かれたコードブックを調べて、手動でシステムに入力していた。商品数が常時1万2000種類以上あるうえ、類似した名称の商品が多いことや、「いつもの商品」といった曖昧な注文が入ることなどから、熟練のオペレータでなければ商品の識別・入力に時間がかかる、といった課題があった。

課題を解決するため、日本酒類販売はNECと共同で「音声受注入力システム」を構築した。システムは、NECの音声認識装置「VoiceDo(ボイスドゥ)/US」を中核に、注文情報を入力するためのパソコンや、入力された注文情報を管理するサーバなどで構成されている。

パソコンに接続しているマイクに向かって、オペレータが商品名や得意先名などを音声で入力。該当商品や得意先の候補を自動的に検索して表示することが可能となった。商品の俗称などによる、あいまい検索もできる。検索した商品候補の中から、過去に得意先に出荷した実績がある商品だけを抽出することが可能。画面に出てくる案内に従って音声入力し、必須項目を全て入力できる「ナビゲーション機能」により、オペレータの入力漏れを防止する。

注文受付業務の効率化により、首都圏・近畿圏のオペレータ数を、システム導入前の3分の1に抑えることができるようになった。首都圏8支店、近畿圏4支店に分散していた注文受付業務を、東京と大阪の2か所に集約。営業経費削減を実現した。

日本酒類販売は今後、音声認識技術を使って得意先への納期回答を迅速化するシステムを構築する。仕入先から得意先に直接商品を送る「仕入先直送」の伝票処理にも、音声認識技術を活用していく予定だ。

問い合わせ
日本電気
制御システム事業部
制御端末事業推進部
TEL03-3798-6385
voicedo@customer.jp.nec.com

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