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ポール・スチュアート/青山店

2014年03月25日 / 店舗店舗リポート

三陽商会は3月8日、表参道の旗艦店「ポール・スチュアート(Paul Stuart)青山店」をリニューアルオープンする。

<ポール・スチュアート青山店>
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1981年に開業したブランドの旗艦店で、開業33年目にして初のフルリニューアル。

売上構成比率の低いレディースを拡大し、メンズ、レディースともに服飾雑貨を強化。新規顧客の拡大を図ることで、改装前比で1.5倍の売上を目標とする。

<1階入口左にもうけた服飾雑貨コーナー>
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主力商品がメンズスーツということもあり、現在の売上構成比はメンズ80%、レディース20%。改装により、レディース売場を外部から見えるショーケース後方に移転拡大した。

商品構成比も従来の25%程度を30%に拡大し、レディースの強化を図る。取扱型数は、メンズ285型、レディース195型、合計480型。

<店舗の外からもレディース売場を見える配置に>
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ポール・スチュアートのフィロソフィーであるコンテンポラリー・クラッシックをコンセプトに伝統と革新を目指した改装。ショップデザインには、インテリアデザイナーの植木莞爾氏を起用した。

<レディース売場>
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「ポール・スチュアート」のほか、新ラインの「フィニアス・コール」、一部買付けブランドを展開。メンズ・レディス共にウエア、アクセサリー、服飾雑貨を取りそろえ、メンズの4割、レディースの7割の商品を青山店限定商品の構成とした。

<メンズ財布コーナー>
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店舗入口、左には新たにメンズとレディースの財布、バッグなどの服飾雑貨を集積したコーナーを設置。これまで、ポール・スチュアートのブランドに馴染みのない新規顧客でも、買いやすい値ごろな服飾雑貨を入口に配置することで、初来店のお客が店舗の奥に入りやすくする工夫をした。

<レディースのバッグとシューズ>
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店舗中央には、新たにらせん階段を設置。従来の重厚な階段から、シャープで明るいイメージの階段としたことで、気軽に店内を回遊できる演出をした。

<2階へのらせん階段>
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1階は大理石の床に明るめの照明を採用することで、明るさを強調した。店舗外装が石垣を用いた重厚なものであるため、入店した時のイメージの違いを打ち出した。

<1階のメンズディスプレイ>
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1階のマネキンディスプレイではガラスケースを導入し、ディスプレイでも明るさを打ち出す。入口、右にはイベントスペースを設置し、1か月を目安におすすめ商品のスタイリング提案をする。

<入口右のイベントスペース>
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従来、レディースを展開していた店舗後方には、メンズのネクタイ、ワイシャツコーナーを展開。スーツに欠かせないネクタイは500本をそろえ、ワイシャツと共に豊富な品ぞろえを打ち出した。

<ネクタイとワイシャツコーナー>
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2階は、1階の明るい空間とは対照的にメンズサロンをイメージした落ち着いた空間を演出した。間接照明を多用し、暗めの照明で落ち着いた雰囲気を出した。

<2階階段前からの全景>
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主力のスーツを展開する落ち着いた売場だが、2階入口の階段前には、カラーパンツとジャケットによるカジュアルな商品を展開し、1階からの連続性を持たせた。

<メンズスーツコーナー>
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スーツでは、メンズ・レディースともに直営店限定のサービスとして、補正に対応する「メイド トゥ メジャー」サービスを提供する。袖、着丈、ウエスト、つきじわなど、57か所の補正に対応できる。

<補正に対応する試着室>
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パターンオーダーの料金は商品価格プラス2万5000円だが、毎年3、4月、9、10月には、パターンオーダー代をサービスするキャンペーンを実施。ほとんどの顧客が補正を注文するという。試着室の天井は外光を取り入れる構造を採用した。太陽光で商品の色を確認できるため、より商品の色彩を伝えることができるという。

<フィニアス・コールのスーツ>
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フルオーダーは、商品価格プラス12万円で対応。オーダーワイシャツは2万5000円から販売する。青山店では、販売員が直接、補正作業を行う。補正の受注から仕上げまでを同一人物が実施することで、より精度の高い補正を提供できるという。補正の仕上げ期間は1週間が目安となっている。

<2階ではシューズも展開>
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改装を機に、シューズでは、新たに国産製品にこだわる三陽商会の靴ブランド「三陽山長」を導入した。従来の英国製などインポート商材とともにシューズの提案も行う。

<1階ショーウィンドー前に服飾雑貨を展開>
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小出大二郎ポール・スチュアート事業部長は「固定客が多いブランドだけに主力のスーツの売上は堅調だ。改装により、これまでポール・スチュアートになじみのなかった新規顧客を拡大し、よりブランドの裾野を広げていきたい」と語る。

<主力のメンズスーツ>
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主力のメンズスーツでは、細身の「アンドリュー」とゆったりめの「エドワード」を展開。アンドリューはノータックパンツ、エドワードはワンタックパンツを中心にしている。顧客の嗜好に合わせ、展開比率はアンドリュー35%、エドワード65%となっている。

<コートも通年で販売>
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スーツの商品ディスプレイは、シャツとネクタイの組み合わせによるVゾーンとチーフの色遣いを提案。クールビズの浸透でネクタイを着用しないシーンが増えているため、チーフの使い方を尋ねる顧客が増えている。

<2階のスーツのディスプレイ>
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既製服のスーツの素材では、「エルメネジルド・ゼニア」「ロロ・ピアーナ」「ドーメル」といったヨーロッパの高級服地ブランドを使用した商品が多いという。

<ジャケットのディスプレイ>
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メンズでは、スーツ33型・11万円~29万円(中心価格13万5000円)、スラックス9型・2万9000円~3万5000円(2万9000円)、ジャケット27型・7万6000円~17万円(9万7000円)、コート4型・9万円~15万円(11万8000円)、ドレスシャツ21型・1万1000円~2万7000円(1万9000円)、カジュアルシャツ21型・1万7000円~3万3000円(2万円)、ニット17型・2万3000円~5万5000円(3万5000円)、カジュアルトップス9型・9万円~20万円(11万円)、カジュアルパンツ12型・2万5000円~3万5000円(2万7000円)を展開。

<1階入口付近にメンズの服飾雑貨を展開>
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服飾雑貨では、チーフ18型・6000円~9000円(7000円)、ネクタイ89型・8000円~2万5000円(1万8000円)、ストール14型・1万3000円~3万円(1万8000円)、バッグ11型・2万5000円~13万円(5万4000円)を販売する。

<レディース売場の全景>
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レディースでは、非ウールコート3型・6万3000円~9万5000円(8万5000円)、ジャケット23型・5万9000円~23万円(6万9000円)、ドレス18型・3万5000円~7万9000円(5万7000円)、カットソー16型・1万1000円~5万5000円(2万1000円)、パンツ17型・2万7000円~5万円(3万5000円)、ブラウス20型・1万7000円~4万5000円(2万3000円)、ニット19型・2万1000円~6万9000円(3万7000円)、スカート21型・2万9000円~5万円(3万9000円)、バッグ・ストールなど雑貨は58型・7000円~8万5000円(3万3000円)で販売する。

<レディースのメインディスプレイ>
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同じ路面店である銀座店はサラリーマンが多い店舗で、平日の集客があるが、青山店は平日の来客が少なく、土日の集客が多い。土日にカップルで来店するお客や、ウィンドーショッピングをしながら、ふらりと来店するお客も多いため、豊富な商品展開で、ブランドのファンを増やしていきたいという。

店舗概要
所在地:東京都渋谷区神宮前5-7-20
TEL:03-3406-8121
売場面積:約729㎡(2フロア合計)
営業時間:11時~20時

<1階フィニアス・コールのディスプレイ>
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<1階シャツコーナー>
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<1階ネクタイコーナー>
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<1階服飾雑貨コーナーのディスプレイ>
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<1階の靴下は商品数を3倍に拡大>
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<ハンカチ>
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<1階レディースの服飾雑貨ディスプレイ>
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<ネックレス、バッグ、靴の提案>
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<服飾雑貨で春を意識した陳列>
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<ガラスケースを活用して靴、ハンカチをディスプレイ>
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<1階バッグとともに旅を意識したコーディネート提案>
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<1階ゴルフウェアのポール・スチュアート・スポーツ>
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<ポール・スチュアート・スポーツの壁面ディスプレイ>
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<ポール・スチュアート・スポーツの全景>
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<階段には大理石を使用>
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<2階階段前のカラーパンツのディスプレイ>
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<カラージャケットのディスプレイ>
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<カラーパンツとジャケット売場の全景>
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<2階階段側から見た全景>
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<礼服売場全景>
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<礼服のディスプレイ>
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<東日本大震災の復興支援商品>
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<レジは1階に配置>
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