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ヤオコー/消費税増税、既存店強化でヤングファミリー層を取り込む

2019年3月期に30期連続で増収増益という目標を目指すヤオコー。2019年3月期第2四半期決算は、売上高2158億8900万円(前年同期比5.9%増)、営業利益108億4500万円(7.9%増)、経常利益106億4100万円(7.9%増)、当期利益69億4700万円(4.0%増)と順調な業績を残した。

今回、ヤオコーが考える2019年の消費動向と戦略について川野澄人社長に聞いた。

<川野社長>
川野社長

――2018年の消費動向をどう分析してますか。

川野 ややお客様の消費が変わってきている。世の中の報道では、ボーナスが過去最高だとか、旅行、レジャーが好調といった話もあり、決して世の中の景気が悪いということではない。一方で、使うところと抑えるところのメリハリを消費者が一層つけてると感じている。少し節約をしながら、大きく使うところには使う、メリハリ消費という環境になってきている。

毎日の食費では、やや節約の傾向が強まっている。節約に対応しながらも、一方で、お客様の消費意欲を刺激するようなことをやっていかなければいけない。

大きな買い物、自分が欲しいものには、お金を出すけれども、スーパーマーケットには、自分の欲しいものや魅力的なものがないと消費意欲が落ちるので、お客様の消費意欲を刺激できるようなことをしていきたい。

――2018年はどんな施策を打ち出しましたか。

川野 今期、大きかったのは、新しい新システムを稼働させたことで、無事に新システムが動き始めた。まだ、操作に慣れるというフェーズだが、これから来期にかけて、その効果を上げていくことにつなげていきたい。

同時にいま、「カイゼン」ということを進めている。ルーティン業務、日々の決まった業務の標準化・効率化ということを今、進めている。

サミットさんの考えを我々も学んで、教えていただいて、一日の業務を、朝一から夜まで分けて、標準化を行っている。

朝一、朝二、午後一、午後二、夜と、いま、午後一まで作業の標準化を進めてきましたが、来期には、夜までの一日を通じての業務の標準化を行って、より無駄をなくしていきたい。

標準化を進めることで、チェーンとしてのメリットをより出していきたい。

――パートさんの採用など人手不足への対応は。

川野 引き続き、パートナーさんの採用環境は非常に厳しい状態が続いている。採用活動、定着化に向けての育成、フォローなどを強化しながらも一方で、店舗の作業削減、作業軽減を力を入れて、進めていく。

――新規出店店舗の状況は。

川野 今期について、新店がいま4店オープンして、年明けに西大宮と久喜菖蒲というお店がオープンする予定だ。おかげさまで、今期の新店のうち、新浦安店、小田原ダイナシティ店の2店舗が非常に好調に推移をしている。

この2店舗が、当初の想定を上回って全社の数字を押し上げてくれている状況がある。

――来期の課題はなんですか。

川野 来期、まず環境としては、消費増税ということが一番、大きな環境の変化、与件となってくる。だから、増税対応というのは、来期の大きな軸になってくる。

そのほか、改元があり、それにともなってゴールデンウイークの連休が長くなる。お客様の行動が変わるので、我々もこれから打ち手を練っていくことになる。

また、ラグビーワールドカップがあり、どこまで、我々の商売にそれがどこまで寄与してくるのかは、ちょっと見えない状況だ。

10月に消費税の増税があり、軽減税率の適用があるので、事務的な手続き面を含めてきちんと対応できるように準備を進める。

増税に伴って、さまざまな景気対策が打たれるということであっても、やはり、お客様の心理として節約傾向は強まるという認識のもとに、我々がターゲットとするヤングファミリー層、子育て世代で、収入もまだ上がり切っていない世代に対して、どうアプローチしていくのかが来期も大きな課題となってくる。

――来期の方針は。

川野 来期は、第9次中期計画の2年目となる。第9次中期計画では、「ヤオコーウェイ」の確立ということを掲げている。

チェーンとしての個店経営というのを掲げて、それぞれのお店が主体性をもって商売をしていく、ここは変わらないが、いま、人手不足ということがあり、店舗数が増えてくる中で、チェーンとしての土台をしっかりと固めていくというのが、この3カ年の大きなテーマだ。

引き続き、土台作り、チェーンの部分を強くする取り組みを、来期も継続したい。

具体的には、すでに大きな設備投資は済んでいる。例えば、デリカ・生鮮センターを作ったり、新しいシステムを導入した。それを生かして、いかにお店の作業的な負荷を減らしていくことを引き続きやっていきたい。オペレーションの改善を全社的にもう一段進めたい。

――増税にはどう対応しますか。

川野 増税対応では、ターゲットとする若いヤングファミリー層にどう支持され続けるのかが課題だ。お客様に、ディスカウントのお店に離反されないようにしたい。

当社は、おいしさ、品質で支持されているので、そこは崩さずにいかに安さをお客様に感じていただけるか、安さのイメージ作りを含めて、価格対応が、大事になってくる。

――来期の新店の予定は。

川野 新店は、現在の計画では4~5店舗の予定。これから増える余地はあるが、大幅な増加はない中で、既存店の充実をしっかりと図りたいと思う。

今期からやっている主力商品をしっかりと磨き込む、ベースの部分をしっかりと磨くことに注力したい。

一方で、少しお店の主体性、お店が自分で考えて、思い切ってやってみるということについて、取り組みが弱くなっているので、新店の新しいMDで飛んだり跳ねたりということでなくて、既存店の中で、お店が主体となって、こんなことをやりたいとか、こんな売場を作ってみたいということを積極的に促して、お店でチャレンジする。

いま12地区、店舗の地区があるが、それぞれの地区の中で、いい売場づくりをしている。その地区の中でも少しレベルが高いお店というのが、いま出てきている。そういう既存店の中で、レベルの高いお店を、もう一段、二段、飛びぬけるような、そういう施策をしながら、全体の店のレベルを上げたい。

旗艦店ではなくて、既存店の中でしっかりとレベルアップを図ることを来期はやっていきたい。

――最後に経営の指針を教えてください。

川野 経営の指針としては、実質的なスーパーマーケットとしての創業者である川野トモが残した、50の言葉が、我々の経営の考え方の基本にある。

その中で、特に毎日、唱和をしている社是「明朗なる人生こそ、明朗なる店をつくる」がポイントだ。

一、お客様によろこばれ信頼される商品づくり
一、お客様に誠意をもって奉仕する心づくり
一、いつも健康に笑顔で行動する人づくり

「明朗なる人生こそ、明朗なる店をつくる」という社是を、会社としても、社員全員も共有しながら実現していくことが我々の目指すところだ。

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