ウエルシア／顧客の要望でPB初の冷凍食品、肉餃子と炒飯を発売

2024年04月03日 16:30 ／商品

ウエルシア薬局は4月18日から、プライベートブランド（PB）「からだWelcia」から初の冷凍食品となる「黒豚をちゃんと感じる幸せの肉餃子」12個入（税込429円）を発売する。また、5月21日から「あの店主がつくったメニューにはない炒飯」（税込321円）を投入する。4月3日、都内で商品発表会を開催した。

＜PB初の冷凍食品を発売＞

桐澤英明副社長・商品物流担当は、「ウエルシアのPBの商品名は、非常に個性的であり、それ自体がキャラクター性を持ち、ブランドの姿勢・ひととなりを具現化している。商品＝人だと考えている。現在、店頭では285SKUを展開しており、2026年度までには400SKUを目指す。ウエルシアの冷凍食品は、『人にあたたかい。』がコンセプトで、食卓へのプラス一品、生活スタイルの提案があること。『食卓の未来をおもう』冷凍食品であること。『思いやりがある』冷凍食品であること。『いたわりの心がある』冷凍食品であること。SDGs文脈での利益の再配分をすること。という想いがある。この想いとともにお客様の食卓をより豊かにしていきたい」とあいさつした。

＜桐澤副社長＞

商品本部商品企画部の岡本貴部長は、「2023年に実施したドラックストアにあったらうれしい食品アンケートでは、冷凍餃子と炒飯を求める声が最多だったため、開発を進めた。NBがひしめくカテゴリーだが、非常においしく仕上がったため、必ず競合に勝てると思う」と語った。肉餃子の販売目標は、売上No.1の商品売上の30％程度の売上を目指す。

＜岡本部長＞

商品のターゲットは、ウエルシア薬局に来店する主要客層である30～50代の男女。ウエルシアホールディングスの食品売上構成比は約23％程度で、冷凍食品の売上高は食品の中でも5％を超える水準にある。都市型店舗では冷凍食品の取り扱いはないが、郊外型店舗では大型店を中心に商圏を踏まえて冷凍食品を展開している。ほぼ全店舗に冷蔵ケースを設置し、現在、郊外型店舗では、リーチインクーラー10本程度を標準店舗としているが、最大規模の店舗ではリーチインクーラー20本を展開している。

＜黒豚をちゃんと感じる幸せの肉餃子＞

トップバリュとの棲み分けについて桐澤副社長は、「イオングループの企業として、トップバリュとの連携は図っている。食品の商品開発をする場合は、必ずトップバリュに商品がないことを確認している。トップバリュにない商品を開発している。今回の餃子の例であれば、トップバリュでは、価格を意識した商品はあるが、NBよりも高くてもちょっと良い商品というカテゴリーがなかった。今回の餃子と冷凍食品はそこを狙った商品となる」と説明している。

＜あの店主がつくったメニューにはない炒飯＞

コンビニ、スーパーマーケットとの競合について桐澤副社長は、「競合としては、業種を問わず、コンビニ、GMS、スーパーマーケット、ホームセンター、ディスカウントストアのすべてが競合だと捉えている。ただ、どこまでいっても個店単位の戦いとなる。なので会社としてどうするではなく、個店単位で戦っている。スーパーマーケットは食品が専門だが、我々はあくまでもヘルス＆ビューティーが専門なので、食品で真っ向勝負をしようと気持ちはいまのところ持っていない。それはなかなか難しい。店舗展開では、現在の食品売場全体を拡大する考えはない。現在の食品売場の中で、冷凍食品のように伸長しているカテゴリーを強化するような施策を考えている」と述べた。

「黒豚をちゃんと感じる幸せの肉餃子」は、餃子に求めるものとして「具材の量が多いこと」「肉汁があふれること」「皮が薄いこと」「大きめサイズ」の声が多いアンケート結果を受け、肉には鹿児島県産の黒豚だけを、野菜には国産野菜だけを使用した具材量多めで食べごたえのある肉餃子を開発した。国産あごだしが決め手のジューシーな味わいに仕上げた。

「あの店主がつくったメニューにはない炒飯」は、数々の名だたる賞を受賞している「ラーメン屋トイ・ボックス」とのコラボ商品。「トイ・ボックス」が炒飯の監修を担当するのは初めてで、「からだWelcia」初のコラボ商品となる。濃厚な旨味ながらもさっぱりとした鶏油を使用し、たまり醤油の旨味とこがし醤油の香ばしい香りが効いた本格的な味わいの炒飯。トイ・ボックス山上店主からも「『トイ・ボックス監修』という形で発売しても全然恥ずかしくない」とコメントされるほど、試作を重ねて開発したこだわりの逸品だという。

今後の冷凍食品の開発について、岡本部長は、「基本的には、お客様の声をベースに商品開発を行っている。今後は、から揚げ、ラーメン、ハンバーグ、パスタなど、ど真ん中の商品を開発する計画だ」と述べている。