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アスクルロジスト/荷主企業、元請企業、協力運送会社の輸配送データを一元管理

2021年06月17日 13:00 / EC

アスクルは6月17日、100%子会社のASKUL LOGIST(アスクルロジスト)が、企業間物流の最適化を目指すHacobu(ハコブ)が提供する配送案件管理サービスMOVO Vista(ムーボ・ヴィスタ)を導入したと発表した。

物流業界では依然として日々、大量のメール・電話でのアナログなやり取りが行われている。特に、荷主企業、元請企業、下請けの協力運送会社による企業間での輸配送に関わるやり取り(配送案件の受発注、配車のステータス管理、伝票や請求の管理)において顕著で、1日に数十件のメール・電話のやり取りを行うことも珍しくない。

アスクルロジストでは、協力運送会社への配車依頼をメールと電話で行い、エクセルで管理しているため手間がかかっていた。たとえば、ある荷主の商品を全国のアスクルロジストの物流センターから納品先に配送する場合、毎月500~600の運行手配が発生する。車両手配のために、協力運送会社と集荷日、着荷日、車両、ドライバーの決定などをメール・電話でやり取りする。

しかし、車両手配完了後に、荷主から配送先や配送量の変更依頼が入ることや、協力運送会社から車両やドライバーの変更の連絡が入ることも多く、変更が発生する度にやり取りが増える。

この管理がメールとエクセルでは情報連携がスムーズではなく、状況把握の伝言ゲームも発生しがちだった。見落としによる配車手配漏れの懸念に加え、他の業務への支障が発生していた。

今回、MOVO Vistaの導入によって、輸配送に関する情報の一元化が実現する。どの配送案件がいつ出荷され、どの車両が配送し、いつ配送が完了したかといった、全ての配送ステータスが、荷主、アスクルロジスト、協力運送会社の3社で見える化され、タイムリーに共有できるようになる。

そのため、「輸配送状況の見える化」「輸配送業務の自動化(請求書作成、実績データの蓄積等)」「配車手配・予実管理の時間短縮による業務時間およびコストの削減効果」が見込まれる。

3社間での伝言ゲームがなくなることで、運行手配業務にかかる時間は約3分の1程度に短縮され、車両の手配漏れや配送ミスにつながる危険性が大幅に減少されることを見込んでいる。

アスクルロジストでは、まず西日本エリアにおける外販の一部からMOVO Vistaを導入開始し、将来的には全国の輸送網へと適応範囲を拡大する予定だ。

配送案件管理サービス MOVO Vistaは、Logistics Cloud MOVOのアプリケーションの1つで、荷主企業、元請企業、協力運送会社がFAX、メール、電話に替えて、MOVO Vistaにアクセスし、オンライン上で輸配送の実行業務をやり取りできるのが特徴。これにより3者のコミュニケーションコストが大幅に削減されるとともに、輸配送データがデジタル化・見える化できるという。

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