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アスクル/データプラットフォーム「アスクル・シミュレータ」構築

2021年07月02日 12:40 / IT・システム

アスクルは6月30日、個々の予測モデルを連携したシミュレーションを実現する独自のデータプラットフォーム「アスクル・シミュレータ」を構築し、さまざまな業務への実用化に向け取り組みを進めると発表した。

「アスクル・シミュレータ」の活用で物流デジタルツインを実現し、サプライチェーン全体の課題解決と最適化を図る。まずは、事業所向け(BtoB)サービスにおける非在庫品から在庫品への切り替えによる売上改善予測モデルなどの運用を開始した。

アスクルでは、DX強化に向けたデジタル設計の基本コンセプトとして、3層からなるデータ・エコシステム「ASKUL EARTH」に取り組んでいる。

<ASKUL EARTHコンセプト全体図>
ASKUL EARTHコンセプト全体図

「データレイク(湖)」に貯まっていく既存システムからのデータを、「モデル(土地)」において構造的に整理し、個別業務を最適化する予測モデルを構築する。

しかし、各モデルはそれぞれ最適化する指標が異なるため、「ASKUL EARTH」の最上層「可視化・シミュレーション(森林)」に位置する「アスクル・シミュレータ」によって、複数の予測モデルを連携した全体最適化を実現する。

<これまでの課題とアスクル・シミュレータの導入効果>
これまでの課題とアスクル・シミュレータの導入効果

現在、BtoB サービスにおける非在庫商品から在庫品への切り替えによる売上改善予測モデルを構築した。

過去に在庫化した商品の実績値を使い、在庫化前後の出荷数量の変化を予測するモデルを構築したもので、予測結果に基づき在庫化した商品データを蓄積し、再学習を繰り返すことで予測モデルの性能が向上する仕組みだ。

<アスクル・シミュレータで運用開始した予測モデル>
アスクル・シミュレータで運用開始した予測モデル

ECや物流では、倉庫設備や人、商品など実際にヒト、モノが動くフィジカル空間とインターネットとコンピュータで行うサイバー空間が共存している。アスクルは今後も「アスクル・シミュレータ」の活用を推進し、IoT でサイバー空間にフィジカル空間の環境を再現することで、物流デジタルツインの実現、サプライチェーン全体の最適化を目指す。

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