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凸版印刷/農産物の地産地消を支援する需給マッチングプラットフォーム開発

2022年07月11日 11:55 / IT・システム

凸版印刷は7月11日、農産物の生産者と、飲食店など地域の顧客を専用のアプリ上でつなぎ、生産情報と需要情報をマッチングするプラットフォーム「ジモノミッケ!」を開発したと発表した。

<地産地消の需給マッチングプラットフォーム「ジモノミッケ!」>

同プラットフォームのユーザビリティと事業性を検証する実証実験を、7月11日~9月30日の期間中、福島県会津若松市とその近隣地域で行う。実証実験には、農産物生産者30社と、宿泊施設、介護施設、飲食店、食品加工業者、小売店など30社が参加。一般社団法人AiCT(アイクト)コンソーシアム「食・農業ワーキンググループ」の活動の一環として行われるもので、凸版印刷は「地域内流通DXとフードロス削減による農業再活性化プロジェクト」の責任事業者を務める。デジタル技術の導入を進める自治体を国が支援する「デジタル田園都市国家構想推進交付金(デジタル実装タイプTYPE3)」の配分先として採択された会津若松市で、凸版印刷は地域内流通DXの実装を通じ、生産者・実需者・地域が一体となった地産地消型の「食・農業」の実現を推進する。

<「ジモノミッケ!」タイムライン画面表示>

「ジモノミッケ!」は、直感的に操作できるインターフェースが特徴で、生産者は「供給(サプライ)情報」、実需者は「需要(デマンド)情報」をPCやスマートフォンから少ないアクションで登録できる。「入札」や「落札」などマッチングの状況はリアルタイムで確認可能だ。マッチング後は、指定日時に専任の配達員が生産者の軒下で農産物を集荷し、AIルーティング機能により算出された最適なルートを通って実需者に納品する。無線通信タグを貼付したコンテナによるトレーサビリティ・温度管理ができる仕組みを導入し、安全な物流体制を構築する。

凸版印刷は、「ジモノミッケ!」を活用した会津若松市及び近隣地域での実証実験を通じ、2023年度の事業化を目指す。都市OSの導入地域を中心に「ジモノミッケ!」の水平展開を図り、2030年度までに卸売市場など50拠点への導入と、「食農需給マッチングプラットフォーム」関連事業で10億円の売上を目指す。

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