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三井不動産ほか/アプリでEC出荷業務30%短縮、ららぽーと5カ所に導入

2023年02月22日 17:36 / IT・システム

三井不動産、両備システムズ、シグマクシスの3社は2月22日、EC(インターネット販売)での受注品を店頭在庫から出荷する作業を支援するスマートフォン向けアプリ「Store Support(ストアサポート)」を共同開発したことを発表した。

近年、EC・店舗間の顧客購買行動がシームレス化し、小売り各社がオムニチャネル対応を推進する中で、ECでの受注品を店頭在庫から出荷する取り組みが広がりを見せている。その一方で、オートメーション設備などの導入により効率化が進む倉庫からの出荷とは異なり、店頭ではピッキングリストの手入力作業や商品タグ(下げ札)の目視による検品作業など、人手頼みの非効率的なオペレーションが課題となっている。加えて接客業務なども並行して行う必要があるため、効率化が滞っているケースもある。

このような状況に対し、三井ショッピングパーク公式通販サイト「&mall(アンドモール)」の運営を通じて出店ショップの店頭在庫販売を支援してきた三井不動産と、ロジスティクス領域でさまざまな支援システム開発を手掛けてきた両備システムズ、さらには生産性革命や新サービス開発のコンサルティングを通じて企業のトランスフォーメーションに取り組むシグマクシスの3社が知見を持ち寄り、店頭在庫のEC出荷効率化、小売り各社のオムニチャネル化促進に向けて、同アプリを共同開発した。

<アプリ利用イメージ>

これまで注文情報から紙に印刷もしくは手書きしていたピッキングリストをアプリ内で自動作成するとともに、スマートフォン上でもその情報を確認できるようになる。さらに、受注品の検品作業が、スマートフォンのカメラで商品タグ(下げ札)に記載されたバーコードを読み取るだけで出来るようになる。

これにより、従来の目視による検品作業に比べ、よりミスの少ない効率的な検品を実現。JANコードやcode39など、物流用途で一般的に利用される7つのバーコード規格に対応しているため、さまざまなショップ・ブランドで汎用的に利用可能だ。iOS・Androidの両方に対応し、幅広いユーザーがアプリを導入できる。

同アプリのテストが「三井ショッピングパーク ららぽーと TOKYO-BAY」(千葉県船橋市)で行われ、結果、「&mall」店頭在庫の出荷業務において最大30%程度の作業時間短縮を実現した。現在では、両備システムズによって2022年9月から同アプリが運営されており、5か所の「三井ショッピングパーク ららぽーと」(TOKYO-BAY/立川立飛=東京都立川市/海老名=神奈川県海老名市/新三郷=埼玉県三郷市/EXPOCITY=大阪府吹田市)で導入・利用が開始されている。

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