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NTTドコモ/小売向けマーケティングDX支援、会員データ活用

2023年10月25日 15:30 / IT・システム

NTTドコモ(以下、ドコモ)は10月25日、流通小売業におけるバリューチェーン全体のマーケティングをサポートする「ドコモリテールDXプログラム」を提供開始した。

<プログラムのイメージ>

同プログラムは、ドコモが持つ9600万の会員基盤データ(ドコモデータ)を活用して、流通小売企業各社のニーズに合わせてマーケティングDX支援を提案するもの。商圏・顧客分析できるダッシュボードや、ドコモの子会社DearOneが提供する会員アプリ開発サービス「ModuleApps2.0」、アプリを活用して広告収入を得られる「ARUTANA」などもセットで提供できる。

■リテールDXダッシュボード
ドコモデータとAIエンジン「docomo Sense」を活用し、統計情報の形で、商圏および顧客の可視化や、顧客のプロフィール・ライフスタイル・ライフステージごとでの分析が可能なダッシュボードを提供。効果的な集客・販促施策、新規出店候補地のポテンシャル分析など、流通小売企業のマーケティングに活用できる。

さらに、流通小売企業が保有するID-POSデータ(購買情報)とドコモデータを連携することで、商品・カテゴリ別の売上分析、商品軸での顧客分析、販促施策の効果検証など、店舗運営に必要なデータ分析をワンストップで提供可能だ。

なお、ダッシュボードは、ID-POSデータを常時連携しているd払い/dポイント加盟店は無料で利用できる。

■会員アプリ向け広告配信サービスによる収益化支援
DearOneが提供開始する「ARUTANA」は、流通小売企業が提供する会員向けアプリ画面に、メーカー企業などの広告を横断的に配信できるサービス。提供開始時点では、13社9276店舗、1427万MAUのユーザーに対して広告を配信可能だ。

企業1社のアプリだけではリーチ力が限られる場合でも、「ARUTANA」に参画することでDearOneが各企業のアプリを束ね、店頭など購買検討タイミングでの広告配信を行えるようになるという。

また、流通小売企業には、広告主であるメーカー企業などから広告収入の一部が還元される仕組みとなっており、流通小売企業の新たな収益機会の創出に貢献する。

■リテールDX実行支援サービス
業界最大級の商品情報データベースおよび小売店パネルなどを通じて、バリューチェーン全体の最適化を支援するワンストップの実行支援サービスを提供する。これは、マーケティング支援事業を提供しているインテージと、リテールDX支援を推進するフェズとの業務提携によるもの。

インテージとの取り組みでは、ドコモが保有するdポイント会員のデータを連携してインテージのデータ分析力で価値化することで、流通小売企業が抱えるさまざまな課題に対して、課題解決のためのインサイトの導出から、分析・マーチャンダイジング・店舗オペレーション・広告・販促を通じ、収益化を実現するトータル事業支援サービスの提供を目指す。

さらに、フェズの知見を活用することで、ドコモのdポイント会員データと流通小売企業データのより効果的な連携手法の開発と、企画力・実施力の強化を実現する。

ドコモは今後も、同プログラムを拡充していくことで店舗と顧客をつなぎ、流通小売企業の発展および業界全体のマーケティングDX化に貢献していく。

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