流通ニュースは、流通全般の最新ニュースを発信しています。





サミット/「ららテラス HARUMI FLAG店」オープン、目標年商33億8000万円

2024年03月01日 14:49 / 店舗レポート

サミットは2月29日、「サミットストア ららテラス HARUMI FLAG店」(東京都中央区)をオープンした。

<店舗外観>

敷地面積約13万m2越えの大規模複合開発によって誕生する新たな街「HARUMI FLAG(晴海フラッグ)」の中心となる商業施設「ららテラス HARUMI FLAG」1階部分に出店。売場面積2030m2(614坪)、バックヤード881m2(267坪)、アイテム数1万2990SKUを誇る大型の店舗で、年商33億8000万円を目指す。

商圏は、1次商圏(半径0.5km)4509世帯9548人、2次商圏(半径1.0km)1万6229世帯3万3243人、3次商圏(半径1.5km)3万1555世帯6万1783人となる。HARUMI FLAGへの入居者が周辺エリア同様ファミリー世帯が多いと想定。大容量商品、簡便・半調理品などを充実させた。事前調査に基づき鮮魚の品ぞろえも強化。冷食も拡充している。

<服部社長>

服部哲也社長は「新しい街の一員として、一緒に街作りをする気持ちでやろうと呼びかけた。サミットの存在が日常となり、10年~20年、この地で育った子供たちに『サミットあって良かったね』と言ってもらえるために何をすべきか考えていく。綺麗ごとだと捉えられるかも知れないが、こうした考えは実際に既存店の利益につながっている。

始めは売価・品質・品ぞろえで選ばれると考えていた各店舗が、今では地域とつながりを持つことで顧客の来店動機を獲得した。HARUMI FLAGエリアでららテラスが中核となるが、サミットも核の存在になれるよう進化していく」と述べた。

<星野常務>

立地について、星野郁夫 サイト開発部・店舗開発部分掌は「中央区は現在23区内で一番人口が増加しており、中でも勝どき・晴海は注目のエリアだ。これまで豊洲のエリア内には比較的500坪を超える競合スーパーがあったものの、晴海エリアにはなく、今回、サミットの出店するにあたり確保したい500~600坪以上の売場面積で出店できた」と話す。

<岡田常務/おためし下さいコーナー>

商品・MDについて、岡田崇 MD本部長 兼 リテイルDX推進室マネジャーは「このエリアは若い世帯が多いことから、そこに対応することがまず軸となる。まだ人が住んでいないエリアに出店するのは特殊で、初めての取り組み。住民と一緒に店を作っていく段階で、当社の『おためし下さい』コーナーや案内係は武器になる。コトPOPも活用して顧客に正しく情報を伝え、ファンになってもらう。

冷凍・簡便・即食に注力し、これらをベースにしながら24年度は加速度的に商品開発を進めていく。オーガニック青果、精肉はグラスフェッドビーフ、アレルゲンフリーなどをテーマに組み込む。総菜の原料部分では、仕入れルートなどを抜本的に見直している最中だ。

首都圏の多様なエリア出身の顧客を見込み、各地のソウルフードみたいな商品もそろえる。顧客の出身地に寄り添うことで、『私はこれを食べて育ったの』というように会話・コミュニケーションが生まれる。売れ筋だけでなく、趣向性の高い商品群で遊びを取り入れることで、顧客の楽しみを増やす」と説明している。

<フレッシュサラダ&カットフルーツ>

入り口正面の青果売場では、生産者が分かる「農家さんから直送コーナー」や、事前調査での要望が多かった「オーガニックコーナー」を設置した。「フレッシュサラダ&カットフルーツ」コーナーでは、素材のおいしさがしっかり味わえる店内製造のサラダに加え、既存店でも人気の「フルーツ杏仁」をラインアップ。「ドライフルーツ・ナッツ」のバイキングコーナーも設けた。

<鮮魚売場>

鮮魚売場は、店舗右側に設置。地域住民の「子供に魚を食べさせたい」との要望に応え、「骨取り」や食べやすいサイズの「小切れ」、「サーモン」の品ぞろえを充実させた。売場中央に設置するL字型の平ケースには刺身を豊富に用意し、定期的に「お刺身よりどりセール」を実施することで、家族が好きな刺身を選べるようにする。『まぐろ解体ショー』などのイベントも定期開催する予定だ。

鮮魚の取り扱いについて服部社長は「現在、各店舗での数字の伸び方は鮮魚が一番良い。巷では鮮魚が売りにくいと言われているが、顧客の心理的ハードルを下げれば売れる。『調理の仕方が分からない』という顧客の質問に店員が答えられるよう、当社では売り方を改善してきた」と話している。

<精肉売場>

精肉売場では、子育てファミリー層に支持の高い「こま切れ肉」や「ひき肉」など大容量商品をコーナー化した。調理の手間を省いた簡便商品として、「パン粉付き商品」を平ケースでまとめて販売するとともに、店内で販売している素材を使用した「レンジアップ商品」を総菜売場で展開する。

<グリルキッチン>

グリルキッチンコーナーでは、在宅勤務時の昼食に便利なおかずや、ご飯にのせるだけで丼になる商品などを用意した。

<総菜売場>

総菜売場は、温総菜コーナーに、精肉売場で販売している九州産みつせ鶏を使用した「チキンかつ」や、男爵いもの旨みを最大限生かした「チルドコロッケ」をラインアップしている。米飯コーナーは、昼食需要を捉えて、精肉部門で販売している原料を使用した「ローストビーフ丼」や「ロコモコ」などのランチBOXが並ぶ。寿司コーナーでは「にぎり寿司」や「中巻」を充実させる。

<ベーカリー売場>

ベーカリー売場は、専用窯で焼き上げた本格的なナポリピッツァに加え、若いファミリー世帯に向けた「ドーナツ」や「ミニパン」など大容量商品を扱う。冷蔵ケース内では、鮮魚・精肉売場の新鮮な素材を使用した「ライ麦パンの海老アボサンド」や「ローストビーフサンド」に加え、「フルーツタルトや」や「チーズケーキ」など、店内手作りスイーツも取りそろえた。

<カットチーズ・燻製商品>

グロサリー売場は、アレルゲンフリー商品のコーナー化している。調味料などの使用頻度が高い商品を中心に「プラントベース」商品を拡充。ワイン・クラフトビール・ノンアルコールビールも充実させ、「インストアカットチーズ」や「オリーブ」、鮮魚売場の素材を使用した「燻製商品」など嗜好性の高い商品を豊富に用意している。

<冷凍食品コーナー>

冷凍食品コーナーでは、皿を使わずにレンジで温めるだけで食べられる「トレー入り」商品や弁当などの「ワンプレート」商品を強化している。

■サミットストア ららテラス HARUMI FLAG店
オープン日時:2月29日14時
所在地:東京都中央区晴海5-2-31
TEL:03-3533-3310
店舗面積:売場2030m2(614坪)、バックヤード881m2(267坪)
駐車台数:104台(施設共用)
駐輪台数:122台(施設共用)
レジ台数:34台(セルフ精算レジ4台、セルフレジ30台)
営業時間:9時~22時
年間休日:年1日(予定)
年商目標:33億8000万円
従業員数:109.1人 (正社員35.0人、パートタイム・アルバイト社員74.1人。パートタイム・アルバイト社員は173時間/月=1人で計算)
商圏内世帯数(人口):1次商圏(半径0.5km以内)4509世帯9548人、2次商圏(半径1.0km以内)1万6229世帯3万3243人、3次商圏(半径1.5km以内)3万1555世帯6万1783人

取材・執筆 古川勝平

■ららテラスの関連記事
ららテラスHARUMI FLAG/初年度売上50億円、来館者数240万人目指す

関連記事

店舗レポート 最新記事

一覧

最新ニュース

一覧