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ららテラスHARUMI FLAG/初年度売上50億円、来館者数240万人目指す

2024年02月29日 17:56 / 店舗レポート

三井不動産は3月1日、ライフスタイル型商業施設「三井ショッピングパーク ららテラスHARUMI FLAG」をグランドオープンする。2月29日、プレス向け説明会を実施した。

<施設外観>

ここ数年人口増加が著しい東京ベイエリアの内、東京2020大会選手村の跡地で開発中のHARUMI FLAGエリアの中心となる施設。初年度の売上目標は50億円、来館者数240万人を目指す。直径2キロ商圏内に多く住む30~40代のファミリー世帯・子連れ客を中心に呼び込む。

地域住民に利便性をもたらす全40店舗を集め、1階には都内最大級のサミットストアやマツモトキヨシなどが入居し、デイリー需要に対応する。東京2020大会関連の展示とカフェ・レストラン機能を持つ、日本オリンピックミュージアムのサテライト拠点も設置した。2階には日用物販や飲食テナントが並び、3階には日本調剤や小児科、中央区の認可保育所などを集積している。

<若林本部長(右)と牛河アーバン事業部長>

若林瑞穂 商業施設本部長は「HARUMI FLAGエリアには最終的に約5000戸・1万人以上が住むため、その生活ベースを支える機能を担う。アパレルやエンタメ機能はららぽーと豊洲が持っているため、どちらも顧客にかなりの頻度で使い分けてもらう想定をしている。インバウンドを狙う立地でもなく、周辺の住民に利便性をまず感じてもらうことえをベースに開発した」と述べた。

一方、牛河孝之 商業施設本部 アーバン事業部長は「晴海地区中心に大規模なマンションが多数ある一方、商業施設はまだまだ少なかった。日常生活必需品を徒歩圏でそろえたい、子供の保育園・習い事の送迎が難しい、かかりつけ医が欲しいなどといったエリア内の生活課題にしっかり応えていく」と説明した。

<サミットの冷食売場>

1階には、売場面積約2030m2(614坪)を誇る大型の「サミット」が出店した。年商目標33億8000万円、商圏内世帯数は1次商圏(半径0.5km)4509世帯9548人、2次商圏(半径1.0km)1万6229世帯3万3243人、3次商圏(半径1.5km)3万1555世帯6万1783人となる。周辺のスーパーは小型店舗が多く、600坪越えの店舗は同店のみ。

ファミリー世帯のニーズを見込み、大容量商品や簡便・半調理品を拡充した。事前調査で聞いた「子供に食べさせたいと思える魚が買えない」という声に対応するため、鮮魚の品ぞろえを充実。冷凍食品売場も既存店より大幅に広げ、従来平均300品目のところ約600品目まで拡大させた。

<東京2020オリンピック関連施設>

「TEAM JAPAN 2020 VILLAGE」は、三井不動産のグループ会社である三井不動産レジデンシャルが、JOCに全面協力して設置が実現したもの。JOCのオリンピック発信拠点「日本オリンピックミュージアム」のサテライトとして、選手村の地にオープンすることで東京2020大会のレガシーを継承していくという。アスリートの貴重なアイテムを集めた展示エリアと、選手村にも提供されたGAP認証食材を活用する本格的レストランを用意した。

2階のメインエントランスには、東京2020大会の歴史を伝えるスポーツピクトグラムのオブジェも設置している。

<ロイヤルホスト>

2階には「ロイヤルホスト」の最新型店舗がオープン。店頭ではデジタルサイネージで販促も行い、店内には3店舗目となるタッチパネルを導入し、従業員の早期育成に取り組むなど最新フォーマットで運用する。席数は通常店より多い132席。メニューは通常のロイヤルホストのグランドメニュー数から厳選して、シグネチャーメニューや期間限定商品を中心に約6割を用意した。

飲食ではこのほか、四川料理店「The Family 麻辣大学」やラーメン・つけ麺の「白楽栗山製麺」といった新業態に加え、都内初出店の「ロックスハンバーグ」などが出店する。

<有隣堂>

物販では、有隣堂が出店する。児童書やコミックを充実させた書籍類、筆記具、学用品を中心とした文具、児童書に関連を持たせた雑貨など、日常生活に必要な商品を展開。店頭にはサイネージと選書コーナー「HARUMIセレクト」も設置した。

その他物販では100円ショップ「ダイソー」、眼鏡の「オンデーズ」のほか、都内初出店の寝具店「サウンドスリープ」などがオープンする。

<3階の認可保育所>

3階にはサービス店全般を集積し、クリニックモールやフィットネスジム、認可保育所「ポピンズナーサリースクール」などエリアの日常を支える機能を提供する。このほか、共有スペースには、平時には買い物客が休憩できるソファーなどを設置するという。大型LEDビジョンに充電できるカウンターも備え、今後イベントなども開催する予定だ。

<山中統括>

テナント構成について、「ららテラスHARUMI FLAG」を担当する山中俊幸 事業推進グループ 統括は「リーシングが始まった2021年末頃はコロナ禍の影響が残り、飲食や物販店舗の引き合いがほとんどない状態で、特に2階物販に関しては非常に苦労した。週末だけ利用する業態を入れずに、週2~3度利用してもらえるテナントをそろえている。

顧客の利用目的もクリニックだけ、フィットネスだけなど、滞在時間が短くてもエリア特性に適したテナントを繰り返し利用して頂くことで、地域の顧客に長く使ってもらえる施設にした」と語った。

■三井ショッピングパーク ららテラス HARUMI FLAG
所在地:東京都中央区晴海5-2-31
施設名称:三井ショッピングパーク ららテラス HARUMI FLAG
敷地面積:約1万1300m2
構造規模:鉄骨造(一部鉄筋コンクリート造)地上3階、地下1階、塔屋1階
延床面積:約1万9800m2
店舗面積:約1万100m2
店舗数:40店舗
駐車台数:104台
交通:都営地下鉄大江戸線「勝どき」駅 徒歩16分
スケジュール:着工2018年7月(本体着工)、2022年10月(内装着工)
完工:2023年8月
開業:2024年3月1日(予定)
設計会社:基本設計 日建設計・三井住友建設一級建築士事務所
実施設計・監理:三井住友建設一級建築士事務所
施工会社:三井住友建設東京建築支店
環境デザイン:ランドアートラボ
運営・管理:三井不動産商業マネジメント

取材・執筆 古川勝平

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