ユニクロ新宿本店/売上世界一を目指すグローバル旗艦店10/25オープン
2024年10月23日 18:17 / 店舗レポート
ユニクロは10月25日、東京都新宿区の「ビックロ」跡地に、グローバル旗艦店「ユニクロ 新宿本店」をオープンする。
グローバル旗艦店の出店は4年ぶり、世界で16店舗目。新宿に昔から店を構える企業や店舗とコラボレーションした商品、UNIQLO FLOWER、UNIQLO COFFEEの販売に加え、RE.UNIQLO STUDIO(リ・ユニクロ スタジオ)の補修サービス、オリジナルのTシャツやトートバッグを作れるサービス「UTme!」も開始する。プラステもインショップ形式で出店した。
同店について、ファーストリテイリングの遠藤真廣 グループ執行役員は「全世界2500店舗の中の本店として位置付けている。世界一の売上を誇る店舗を目指したい。世界中のユニクロ本店として最新・最旬のサービスを提供していく。
新宿の街に来る人の目がますます肥えてきたため、ビックロのコンセプトを上回る必要があった。目利き力のある人に応えられるサービスを提供する。新宿には既に4店舗構えているが、コロナ禍が明けインバウンドも回復しており、既存の4店舗だけでは顧客の期待に応えられない。海外から多数訪れる人々に満足していただくために、グローバル旗艦店としてのオープンを決めた。
近隣に店舗があっても、立地ごとに適した店を出すことで共存共栄を図る。新宿の既存店のうち、例えば高島屋店では、施設にファミリー層が多く訪れるため、ベビーカーが通りやすいよう通路を確保してある。新宿西口店では、立地上ビジネスパーソンが非常に多いため、ビジネスパーソン向けのラインアップにした」と述べた。
クリエイティブディレクターの佐藤可士和氏は「ユニクロは、空間を使って店舗をメディアにする世界戦略に注力している。その中で、今の時代に合った全く新しい店舗を目指した結果、本店としてのコンセプトを追求した。今回はディスプレイに注力したコーナーを色々と作ったり、UTのスペースを大きく取って新規コラボ企画などを展開している。
グローバル旗艦店として、ブランドロゴを楽しく覚えてもらおうという一番最初のころのコンセプトが脈々と受け継がれて進化している。店頭では、店舗ロゴをデジタル化して、より新宿らしい表現にするために9メートル角の巨大なLEDを導入した。世界的なデザイナーの中村勇吾さんに新たなモーションを用意してもらっている。
マーケティングにも力を入れ、ジャック広告も出した。情報とともに服を売る情報発信小売業として、デジタル使って発信していく。ショッパー自体も今回初めてユニクロのロゴにした」と説明している。
1階は、最初に顧客の目に入る場所として季節ものを中心にラインアップ。今シーズンで最も推し出したいカシミヤ製品を豊富に並べ、顧客に分かりやすく訴求するVMDとした。佐藤可士和氏は「入口に主導線を大きく設け、一度に全体を見渡せるようにしている」と話す。
「カシミヤクルーネックセーター」の価格は税込9990円。企業努力により、昨年と比較して値下げに成功している。遠藤執行役員は「カシミヤを大量にディスプレイして、目の肥えた顧客を呼び込む」と語った。
2階はウィメンズフロアとして展開。フランスで生まれのラグジュアリーブランド「コントワー・デ・コトニエ」「プリンセス タム・タム」の商品を豊富に取り扱う。
今回、全国4店舗目となる「UNIQLO COFFEE」が登場。売場を広めに設け、カフェらしさを演出した。厳選したこだわりのコーヒー(200円)を楽しめる。新宿本店では、東京初上陸のフラッペや、新宿中村屋の「ご褒美喫茶」(1個170円)も販売予定だ。
季節の生花「UNIQLO FLOWER」も用意。ブーケラッピングにも対応する。
同フロアには「プラステ新宿本店」もインショップでオープン。プラステが誇る接客スタッフ「コーデリスト」(骨格診断アドバイザー2級以上保有者)が常駐している。もちろんメンズ商品も用意した。
ふわふわとした毛足が人気の「フェザーヤーンシリーズ」から、羽織りやすい「カーディガン」(1万1000円)が特別商品として登場。ゆったりしたサイズ感で、インナーにパーカーを合わせるなどカジュアルな着こなしを楽しめるという。
加えて、エクストラファインメリノウールとカシミヤを混紡した「カシミヤブレンドショールカラーカーディガン」(2万3000円)、「カシミヤブレンドコクーンセーター」(2万1000円)も特別商品として登場する。
3階のメンズフロアでは、男性向け商品のほか、これまでヨーロッパやアメリカのみで販売していた商品の中から現地で人気だったアイテムを厳選したコレクションも展開する。このコレクションでは、もちろんウィメンズも用意した。
このうちシームレスダウンジャケットはショート丈で導入している。従来品では尻まで隠れるデザインのアイテムだが、今回は、欧米のトレンドを意識して、腰が見える丈にしたという。
オリジナルのTシャツやトートバッグを作れるサービス「UTme!」も導入。その場でデザイン、印刷が可能で、店舗ごとの限定デザインも用意した。
特撮怪獣映画の世界的名作「ゴジラ」シリーズがTシャツになって登場。第1作目の公開から70周年を記念して、ゴジラの映画ポスターなどから象徴的なビジュアルを選りすぐり、Tシャツにデザインしている。
「ゴジラ」のほか、新宿本店オープンを記念して、新宿でおなじみの店舗や有名企業計8社とコラボした。「世界堂」「日清食品」「カンロ」などのオリジナルデザインのグッズも販売。展示も豊富だ。
グローバル旗艦店の特徴として、売場スペースが十分に確保できていることから、各フロアで商品のコーディネートを提案する展示も充実している。
レジは各フロアに設置しており、合計54台導入。レジ台数は世界最大だという。オープンに合わせて、スタッフは延べ300人ほど確保した。
また、新宿本店のオープンを記念して、新宿の4店舗(新宿三丁目店・新宿フラッグス店・新宿西口店・新宿高島屋店)では10月18日より、新宿本店では10月25日より、オリジナルデザインのショッパー(無料)で商品の受け渡しをする。
■ユニクロ 新宿本店
所在地:東京都新宿区新宿3-29-1 MI新宿ビル 1~3階
売場面積:3966.94m2(約1200坪、1~3階)
営業時間:10時~22時
取扱商品:ウィメンズ、メンズ、キッズ、ベビー
オープン日:2024年10月25日
スタッフ数:約300名
取材・執筆 古川勝平
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