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大手百貨店/2月三越伊勢丹1.6%減、そごう・西武0.1%減

2019年03月01日 15:50 / 月次

三越伊勢丹ホールディングス、高島屋、エイチ・ツー・オーリテイリング、そごう・西武、J.フロントリテイリングは3月1日、2月の売上速報を発表した。

<百貨店イメージ(日本橋高島屋)>
百貨店

既存店売上は、三越伊勢丹1.6%減、J.フロントリテイリング(大丸松坂屋百貨店)2.2%増、高島屋1.8%増、エイチ・ツー・オー1.3%減、そごう・西武0.1%減だった。

春節のインバウンド需要、バレンタイン商戦が好調だった。

■三越伊勢丹(2018年3月期売上高:1兆2688億円)
首都圏既存店1.6%減、国内百貨店既存店計1.1%減だった。

伊勢丹新宿本店店頭は3.8%減、三越日本橋本店店頭は3.3%増、三越銀座店は2.0%減となった。

ラグジュアリーブランドをはじめとする高額品は堅調に推移した。

しかし、3月のオープンに向け大規模リモデルを実施している伊勢丹新宿本店メンズ館の改装工事や大型催事の後ろ倒し、気温の変動が激しかったためボリュームゾーンの春物アイテムが伸び悩んだことなどが影響し首都圏の三越伊勢丹、国内百貨店の既存店共に前年実績を下回った。

基幹店ではデザイナーズブランドでジャケット、ブラウス、セーターなどの春物衣料やハンドバッグ、スニーカーなどの気温に左右されない通年使用可能な雑貨が好調に推移した。

免税売上は、店舗によってバラつきはあるが地域店が伸長したことや首都圏既存店で、春節実績が堅調だった。

前月に伸び悩んだ化粧品やラグジュアリーブランドが復調傾向にあるなど基調は悪くないものの、大口購入が減少するなど中国の電子商務法の影響が一部で見られた。

■J.フロントリテイリング(2018年2月期売上高:4699億円)
大丸松坂屋百貨店の売上高は2.2%増、博多大丸、下関大丸、高知大丸を含めた百貨店事業の売上高は1.9%増となった。

2月度の百貨店事業は、訪日外国人客による免税売上を含めたラグジュアリーブランドや化粧品の好調にバレンタイン商戦の活況も加わった。

店舗別では、札幌店が5カ月連続で対前年プラスとなるなど、直営14店舗中10店舗と博多大丸が前年実績を上回った。

なお、大丸松坂屋百貨店の免税売上高は、春節後も好調を持続し、対前年比17%増(客数14%増、客単価3%増)であった。

春節期間同士(今年2月4日~10日、前年2月15日~21日)の免税売上高の比較では、2%増、春節終了後1週間(今年2月11日~17日、前年2月22日~28日)の比較では、28%増。

■高島屋(2018年2月期売上高:9495億円)
高島屋単体13店の売上高は1.8%増、岡山高島屋、岐阜高島屋、米子高島屋、高崎高島屋を含めた17店の売上高は1.7%増となった。

2月度の店頭売上は、ラグジュアリーブランドを中心とした高額品売上と免税売上が伸長したことなどにより、2カ月ぶりに前年を上回った。

免税売上は前年比8.6%増、春節期間対比(今年2月4日~10日、前年2月15日~21日)では5.6%増になった。

店舗別売上は、大阪店・京都店・日本橋店・横浜店が前年を上回った。

地方郊外店では、泉北店、柏店、岡山店、米子店、高崎店が前年比プラス。

立川店・堺店・米子店は前年同月比で売場面積が縮小している。

日本橋店も、昨年9月からレストラン街の運営を東神開発に移管したため、百貨店としての売場面積が縮小している。

商品別売上は、婦人雑貨・特選衣料雑貨・宝飾品・リビング・食料品(同社分類による17店舗ベース、以下同じ)などが 前年比プラスとなった。

一方で、紳士服・紳士雑貨・婦人服などは前年に届かなかった。

■H2O(2018年3月期売上高:9218億円)
百貨店事業の全社計の売上高は1.3%増となった。内訳は阪急本店4.8%増、阪神梅田本店3.1%減、支店計2.9%減。

春物衣料の動きは鈍いものの、バッグやコスメなど雑貨の動きが良く、ファッション全体的には上向き傾向にある。

一方、博多阪急の休業日新設や、阪急メンズ東京の改装工事に伴う売場面積半減のマイナス影響があるものの、国内顧客売上は前年並みとなり、1月(97.5%)から改善した。

また、今年は、春節とバレンタインの期間が重なり、買物を楽しむ傾向が年々強まっているインバウンドにおいても集客力が高まり、前年比約2割増と回復基調にあった。

特に、阪急本店のバレンタインの期間売上(1月23日~2月14日)は過去最高の約24億円を記録した。

支店は12店舗中5店舗が前年をクリアした。

阪急本店は、婦人ファッション(8%増)は、モードが好調な婦人服、国内・インバウンドともに好調なコスメや海外ブランドが牽引し、好調に推移。

また、バレンタインチョコが阪急独自の仕掛けで、楽しい売場づくりに注力した結果、ミレニアル世代をはじめとした幅広い世代から支持され、広域からの集客力も高まり、売上に寄与した。

阪急メンズ大阪は、海外ブランドのカジュアルスタイルが引き続き好調に推移。

スニーカーやTシャツなど春の新作が活況だった。

インバウンドは、春節期間(15%増)やその後来店も増え、婦人服や紳士服、服飾品、コスメなどのファッション関連は、国内ブランドに限らずお気に入りのデザインを購入するなど幅広いカテゴリーで好調に推移した。

■そごう・西武(2018年2月期売上高:7296億円)
そごう・西武15店の売上高は0.1%減、西武池袋本店は1.5%増となった。

ラグジュアリーブランド、高級雑貨は好調を継続したほか、婦人服も、春物の動きが活発化し、前年を越えた。

一方、紳士服や婦人雑貨などは若干伸び悩んだ。

免税利用に関しては、客数は前年並み、売上は前年比で約1割増となった。

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