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JR東日本、富士通/東京駅で、ロボットによる実演販売の実証実験

2019年03月01日 15:55 / IT・システム

JR東日本グループのジェイアール東日本商事、鉄道会館は3月1日~4月23日、JR東京駅構内で鉄道会館が運営する「のもの グランスタ丸の内店」で、ロボットによる実演商品プロモーションの有効性を検証する実証実験を実施する。

<ロボピンを活用した実証実験>
ロボピンを活用した実証実験

富士通が開発したコミュニケーションロボット「ロボピン」とデジタルサイネージを組み合わせて、店頭で商品紹介を行い、集客数や売上動向などから実演商品プロモーションの効果を検証する。

実証実験では、2体の「ロボピン」が掛け合いや店頭の販売商品に関するクイズを通じて、おすすめの商品を紹介する。ロボピンが店舗で商品紹介をするのは、日本国内でははじめて。

<動画紹介とロボピンが連動>
動画紹介とロボピンが連動

「ロボピン」の動きにあわせて、デジタルサイネージに商品や産地の映像を流し、視覚的に商品の魅力を伝える。映像は9つのコンテンツをつなげており、全体で約10分となっている。

デジタルサイネージの上部に取り付けられたカメラで収集される時系列ごとの集客数と、該当商品の販売数や売上との相関関係を分析し、ロボットとデジタルサイネージによる実演商品プロモーションの有効性を検証する。

今回は、惣菜のお土産の「TOKYO海宝漬」(税込4000円)とジェイアール東日本商事が販売するオリジナル小袋菓子「おやつTIMES」(200円前後)から、「南部せんべいラスク」「千葉のプチぬれせんべい」「福島のセミドライもも」「青森のドライりんご」「青森のりんごちっぷす」「青森のアップルシナモン」の6アイテムを紹介する。

実証実験では、おすすめする商品の価格帯、商品紹介動画の適切な長さなども検証する。

<おやつTIMESの売場>
おやつTIMESの売場

「のもの」は、東日本の各地域の食を中心に地域の魅力を紹介する地産品ショップで、菓子、加工品、地酒といった、「旬のもの」、「地のもの」、「縁のもの」を紹介している。

品質に自信のある商品を展開しているが、通常商品よりも価格が高く、商品説明が必要であることが課題となっていた。

今回の実証実験を通じて、「のもの」の商品紹介を効率的に行うほか、将来的には、ロボピンによる多言語対応も行い、増加する訪日外国人観光客への対応にも役立てたいという。

ロボピンは、富士通研究所が開発したコミュニケーションロボット。首、各腕、胴体の根本部分にモーターを配置し、体全体を使ったダイナミックな動きを実現し、顔のLEDの色と連動して感情の表現もできる。

地図上に表示されるピンをイメージした外観デザインを採用したため、ロボピンと名付けた。

ロボピンは2018年3月から、台湾の「台湾ファミリーマート重慶店」で、、お買い得商品の紹介や店内での実施イベントで利用するアプリの案内を行い、「Fami舞」などのパフォーマンスも披露する実証実験を開始した。

お客にセルフレジの利用を促したり、商品をおすすめするなど、店舗での有用性が検証できたため、2018年12月末に新たに3店に、ロボピンを導入している。

2019年2月20日~3月5日には、伊勢丹新宿店本館1階の明治通り沿いショーウィンドウで、22年ぶりにデザインを変更した包装紙「radiance(ラディアンス)」のデザインコンセプトおよびキャンペーンで実施するイベントや商品について、デジタルサイネージの映像と連動しながら「ロボピン」が店員に代わって可愛らしく説明する取り組みを実施した。

ロボピンを活用したショーウインドーは、女性や子ども、外国人観光客に好評で、通常のサイネージの約20倍の閲覧数になったという。

ロボピンは対話型ロボットではなく、定型フォーマットの文章を身振りや手ぶりを踏まえて伝えるロボットで、お客にセルフレジを使ってみる気持ちや商品を買いたくなる気持ちを起こさせることを目指している。

富士通では、「その気にさせる、エンカレッジ」を重視しており、人手不足が懸念される流通サービス業界に向けて、ロボティクス技術のさまざまなシーンでの有効活用を探索し、ロボット・IoT・AIなど先端技術を活用したデジタル革新ソリューションを提供したいという。 

■ロボピン製品サイト
http://www.fujitsu.com/jp/microsite/robotics-solutions/

■問い合わせ
富士通コンタクトライン
TEL:0120-933-200
受付時間:9時~17時30分
(土日祝・富士通指定の休業日を除く)

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