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日本フードサービス協会/8月外食売上はコロナ感染の拡大で8.6%減

2021年09月27日 10:40 / 月次

日本フードサービス協会が発表した外食産業市場動向調査によると、外食産業の8月度売上状況は、前年同月比8.6%減となった。

8月は新型コロナ感染症の爆発的拡大により「緊急事態宣言」と「まん延防止措置」の適用が全国的に拡大し、外食の営業規模はますます縮小した。本来ならば夏の最大の書き入れ時であるはずのお盆休みも期待できず、台風や前線の停滞による大雨の影響が追い打ちをかけ、全体売上は「新型コロナ元年」の前年をも下回る8.6%減となった。

業態別では、ファーストフード(FF)洋風の堅調とは対照的に、営業時間短縮と酒類提供制限の影響をもろに受けたパブ・居酒屋業態は依然として深刻な状況だった。

ファーストフード業態は、洋風と持ち帰り米飯/回転寿司がけん引し全体の売上は1.0%増と、かろうじて前年を上回った。洋風は、テイクアウト、ドライブスルー、デリバリーの需要増大で売上6.0%増。和風は、オリンピック、パラリンピックに合わせたテイクアウトキャンペーンなどにより売上は0.1%減に踏みとどまった。

麺類は、売上11.6%減。持ち帰り米飯・回転寿司は、回転寿司の持ち帰り需要が堅く売上は1.1%増。その他は、アイスクリームが、お盆の時期に九州、西日本で続いた大雨が響き、売上8.2%減となった。

ファミリーレストラン業態は、時短営業や酒類提供制限が続く中で本来の営業ができず、新たな販路としてテイクアウト・デリバリーに力を入れているが、売上は20.6%減(一昨年比では40.8%減)。洋風は、売上19.0%減(一昨年比43.4%減)、和風は24.7%減(一昨年比46.4%減)。中華は、売上12.9%減(一昨年比20.1%減)。焼き肉も、緊急事態宣言の対象地域では休業店が増え、売上26.6%減(一昨年比38.2%減)となった。

パブ・居酒屋業態では、緊急事態宣言・まん延防止措置の適用が全国に広がり、売上の主要を占める酒類が提供できないために休業せざるを得ない店が増え、パブ・居酒屋業態全体の売上は前年比68.8%減、一昨年比では88.8%減という低水準に終わった。パブ・ビアホールの売上は73.6%減(一昨年比90.7%減)、居酒屋は67.0%減(一昨年比88.1%減)だった。

ディナーレストラン業態は、全国主要都市に適用された夜間営業の制限や、法人需要の低迷により、都市部が大きな影響を受け、売上は24.5%減(一昨年比では49.8%減)。

喫茶業態は、時短営業地域の拡大と相次ぐ雨天の影響で売上は8.5%減。郊外やショッピングセンター立地の店舗は比較的少ない減少幅である一方、在宅勤務の定着化で都市部店舗は苦しい状況が続いた。

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