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日本百貨店協会/8月売上は2カ月ぶりマイナスで11.7%減

2021年09月27日 10:30 / 月次

日本百貨店協会が9月24日に発表した8月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象73社・191店)の売上総額は約2783億円(前年同月比11.7%減)だった。

8月の売上高は前月(4.2%増)より15.9ポイントダウンし11.7%減、入店客数も前月(3.6%増)より17.4ポイントダウンの13.8%減と、ともにマイナスに転じた。全国的な新型コロナ感染急拡大による主要顧客の外出自粛や、感染防止の追加施策として実施した混雑時の入場制限、一部テナントの休業、さらには大雨などの天候与件も影響した。前々年比では、売上高32.1%減、入店客数44.4%減と、一段と水準を落とす結果となった。

顧客別では、国内市場11.8%減(2カ月ぶり/シェア98.8%/前々年比28.3%減)、インバウンドは5.9%減(6カ月ぶり/シェア1.2%)、前々年比87.0%減と、極めて厳しい状況で推移している。

地区別では、名古屋(6.1%増)を除く全地区で前年実績に届かなかった。大都市(10都市/6カ月ぶり/前々年比33.5%減)が9.6%減、地方は16.6%減(10都市以外の地区/3カ月連続/前々年比28.3%減)と、大都市が地方を7.0ポイント上回った。

商品別では、主要5品目全てで前年割れとなったが、高級時計や宝飾品、ラグジュアリーブランドなど、高品質で付加価値の高い高額消費は、富裕層を中心に引き続き好調だった。また、巣ごもり需要から、和洋菓子や惣菜、ワイン、ウイスキー、ビールなど酒類は健闘した。

衣料品は、ビジネス需要では難しい状況が続いているが、一部デザイナーズブランドやプレステージ商材などには動きが見られた。

コロナ禍にあって、各店では、より一層の緊張感をもって感染防止対策に万全を期すとともに、消費者ニーズの変化に適応すべく、ECと店頭の連動策、アプリの活用、食料品の宅配強化など、さまざまな施策に積極的に取り組んでいる。

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