東京地区百貨店/2月売上は18カ月連続プラスの20.4%増

2023年03月23日 10:30 / 月次

日本百貨店協会が3月23日に発表した2023年2月の東京地区百貨店(12社22店)の売上高概況によると、売上高は約1111億円(前年同月比20.4%増)で、18カ月連続のプラスとなった。

<2月の実績>

実数 前年同月比
売上高総額 1111億円 20.4%増
総店舗面積 72万7857m2 9.3%減
総従業員数 1万4336人 5.4%減

2月の東京地区は、売上高20.4%増、入店客数19.3%増と、前月に続き共に二桁の伸びとなった。前年のまん延長防止等重点措置の反動に加え、各社の組織顧客向け施策が奏功したほか、歳時記やインバウンド需要が売上を押し上げた。コロナ前の2019年比では売上高4.6%減と、回復基調は続いている。

商品別では、主要5品目全てプラスとなった。主力の衣料品(31.2%増/17カ月連続)は、卒入学等のオケージョン商材が好調で婦人服ではブラウス、セットアップ、ジャケット等が伸長した他、紳士・婦人共にトラベル需要からカジュアルウェアやシューズに動きが見られた。また、平年より気温が高めに推移したことで春物アイテムが動いた一方、急な気温低下からコート等重衣料の需要も生じるなど、当月の天候要因は、端境期の商材双方にとって共に好影響をもたらした。

身のまわり品(31.9%増/18カ月連続)は、ラグジュアリーブランドではギフト需要もあり、引き続き増勢が続いている。スーツケース等の旅行鞄も好調だった。雑貨(21.5%増/18カ月連続)は高級時計を中心に好調を維持しており、化粧品では、マスク着用緩和を受けて、口元のアイテムの他、ベースメイクアイテムにも動きが見られた。

食料品(5.8%増/18カ月連続)は、行動制限がない中で実施された各社のバレンタイン商戦が大幅に伸長し、特設したイートインも盛況で、顧客の店頭回帰が顕著に見られた。菓子は個人・法人の手土産需要の増加、惣菜は恵方巻の好調もあり、共に24カ月連続増となったが、生鮮食品は価格高騰や寒波の影響等もあり、5カ月連続減と苦戦している。

3月15日段階の商況は、前年比17.5%増で推移している。コロナ前の2019年比でも約3%増と、明らかな回復傾向を見せている。

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