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日本百貨店協会/10月の売上高は20カ月連続プラス6.1%増

2023年11月24日 11:00 / 月次

日本百貨店協会が11月24日に発表した2023年10月の全国百貨店売上高概況によると、全国の百貨店(調査対象72社・180店)の売上総額は約4531億円(前年同月比6.1%増)だった。

<10月の実績>

実数 前年同月比
売上高総額 4531億円 6.1%増
総店舗面積 467万5971m2 3.4%減
総従業員数 5万1005人 6.7%減

10月の売上高は6.1%増、入店客数2.6%増と、共に20カ月連続のプラスとなった。気温が高く推移したことで、秋冬物や防寒商材の動きは鈍かったものの、高付加価値商品の増勢やインバウンドの活況が売上全体を押し上げた。各社が企画した物産展などの食品催事やイベントも奏功した。コロナ前の2019年比では消費増税の反動から19.9%増と二桁の伸びを示したほか、特殊要因のない2018年比でも同水準を維持しており、回復基調は鮮明となっている。

顧客別では、インバウンドが、円安効果に加え、国慶節・中秋節休暇等による客数増もあり178.9%増(19カ月連続/シェア8.5%)の383億円と、2014年10月の調査開始以来、最高額(2019年4月の344億円)を更新した。2019年比では前月より20.4%アップの49.7%増と、4カ月連続でコロナ前の実績を上回っている。国内市場は0.4%増(20カ月連続/シェア91.5%)とプラスを維持している。

地区別では、都市(10都市/25カ月連続)が、インバウンドと増勢が続く高額商材などから、8地区で前年実績をクリアし、合計9.1%増と好調に推移した。地方(10都市以外の7地区/2.5%減)は5地区で前年割れとなり、4カ月ぶりにマイナスに転じた。

商品別では、主要5品目のうち4品目で前年実績を超え、この内、身のまわり品と雑貨は、コロナ前(2018年)の水準も上回った。ラグジュアリーブランドのバッグや時計、宝飾品など高額商材や化粧品は、引き続き国内外共に好調に推移している。

主力の衣料品は、天候与件からコートが苦戦したものの、ジャケットや、カットソーなど軽衣料は好調だった。食料品は、惣菜が僅かに前年割れしたが、ギフトや手土産需要などから好調な和洋菓子が牽引し、再びプラス転換した。年末年始の需要に向けて、おせちやクリスマスケーキの予約がスタートしたが、滑り出しは堅調に推移している。

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