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中国EC市場/アリババ、京東、P&G、ウォルマートなど事例解説、7月19日

2019年07月10日 15:40 / セミナー

流通経済研究所は7月19日、「ECが生活インフラになる中国~メーカーと小売のデジタル化戦略~アリババ研究員によるデジタル化の思考と実践の解説~」を開催する。

2019年6月、ハイパーマーケットのカルフールは中国事業株式の80%を中国チェーンストア最大手の蘇寧に売却することが発表された。ドイツのディスカウントストアのALDIが同じ月に上海に出店し、中国市場へと本格的に参入。アメリカのホールセール・クラブのCostcoも、8月に上海に中国第1号店を出す予定となっている。

新小売代表のフーマ(盒馬鮮生)の店舗型ECに対抗する倉庫型ECが続出し、生鮮ECの陣取り合戦が繰り広げている。激動する中国市場では、外資・内資、ネット・リアルの各社が新たな競争の構図を描こうとしている。

今回、中国の商業統計、消費者の生活、買物スタイル、世代別の変化を分析したうえで、EC、ハイパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストアの最近1~2年の動向を整理し報告。特に即時物流の整備により、生鮮や医薬品などの約30分で届けられるECも登場したり、個人商店もチェーン店も相次ぎ即時配達サービスを導入し、オンライン注文で売り上げを伸ばしていることに注目している。

また、メーカーの対応として、ECをチャネルのみならず、ECで蓄積してきた個人特定可能なビッグデータを活用し、迅速な製品開発・生産・流通体制や精緻かつ有効なマーケティング展開も見せている。日用品メーカーのP&Gや食品メーカーの伊利の事例を取り上げて分析する。

さらに、アリババ研究院・新商業研究中心の呂志彬氏を招き、世界的に進行しているデジタル化の影響、アリババのデジタル・エコシステム、メーカーと小売企業のなどについても紹介する。

■開催概要
開催日:2019年7月19日(金)10:00~17:40
会場:アビタス新宿会議室 セミナールーム6(東京都渋谷区代々木2-1-1新宿マインズタワー15階)
参加費:1人につき 50,000円(税込54,000円)
参加対象:中国市場に関心のあるメーカー、商社・卸売業、小売業、物流業、EC事業者など
(上記以外のご参加は、お受けできない場合があります)

■詳細・申込
http://www.dei.or.jp/seminar/seminar_190719.html

■プログラム
10:00~11:15
1.中国の消費と生活インフラの変化
・中国消費市場の現状
・生活インフラの変化
生活インフラのオンライン化

2. ECの動向
・ネット小売販売の現状
EC化率の上昇
・大手3社の動き
・生鮮ECの陣取り合戦

11:30~12:30
3.メーカーのEC戦略:P&G、伊利の事例
・P&G:EC強化をテコ入れに中国市場巻き返し
ECチャネルへの取り組み
天猫との提携とデジタル・マーケティングの実施
高機能・高価格帯製品の強化と開発の迅速化
「Olay」のリブランディングと若年層の獲得
EC向けの生産・物流体制の整備
・伊利:リアルとネットを両輪に拡大を狙う
・EC主役時代のマーケティング戦略

流通経済研究所 特任研究員 李雪

12:30~13:30 休憩 ※昼食は各自でお取りください

13:30~14:10
4. ドラッグストアの動向
・化粧品専門店
ワトソンズの経営不振と改革
SNS発の新型化粧品専門店:美星家の例
・医薬品小売店
医薬品ネット販売の市場規模

専修大学 商学部助教 孫維維

14:10~14:40
5. コンビニエンスストアの動向
・コンビニエンスストアの全体動向
技術の活用による業態の進化、業績の二極化
・ファミリーマート
頂新との係争の影響
無人化の実験「全家+」コンセプト店舗
・ローソン
聯華超市との合弁解消と独自でのテコ入れが奏功
エリアフランチャイズや買収による積極的な店舗拡大
・セブンイレブン
エリアフランチャイズによる地域展開の拡大(福建省、陝西省)
美団との提携(北京)によるEC対応
・内資系コンビニ

玉川大学経営学部 国際経営学科 准教授
流通経済研究所 客員研究員  神谷渉

14:55~15:55
6. 主要小売チェーンの動向
・連鎖経営協会チェーンストアランキングのレビュー
好調チェーンと不振チェーンの特徴
アリババ陣営と京東・テンセント陣営に2分化傾向
・大潤発・オーシャン
・ウォルマート
・カルフール
・日系小売チェーン
モール展開で出店拡大するイオン
成都で存在感を示すイトーヨーカ堂

玉川大学経営学部 国際経営学科 准教授
流通経済研究所 客員研究員  神谷渉

16:10~17:40
デジタル時代におけるアリババの思考と実践
・進行するデジタル化の影響
デジタル化の3つの段階と各国の位置づけ
商品カテゴリー別に見るデジタル化の影響
デジタル化の影響を受けるサービス業
・中国の小売業の変革
インターネットと既存商業の融合
アリババのデジタル・エコシステム
インフラ革新と技術革新
・メーカーと小売企業のデジタル化の事例
新小売のフレーム・ワーク
買物「場」と体験の革新
リブランディングとマーケティング革新
製品革新とサプライチェーンの再構築
チャネル構造の変革と小売革新

アリババ研究院・新商業研究中心 副主任 呂志彬氏
(逐次通訳あり)

■講師
李 雪 流通経済研究所 特任研究員
<略歴>
 中国吉林省出身。2005年新潟経営大学経営情報学部卒業。
13年早稲田大学大学院商学研究科博士後期課程修了、博士(商学)。早稲田大学商学学術院助手、中京学院大学経営学部専任講師を経て、2015年より現職。
<主な著書・論文>
・単著『中国消費財メーカーの成長戦略』文眞堂、2014年
・共著『中国・東南アジアにおける流通・マーケティング革新』白桃書房、2015年
・「中国におけるオンライン決済市場の拡大と支付宝(アリペイ)の普及」『流通情報』2017年3月
・「激変する中国の流通:メーカー、卸、小売に見る流通システムの変化」『流通情報』2014年9月

神谷渉 玉川大学経営学部国際経営学科 准教授/流通経済研究所 客員研究員
<略歴>
青山学院大学国際マネジメント研究科修士課程修了。
流通経済研究所主任研究員を経て現職。経済産業省グローバルサービス創出研究会委員(2016年度)、(一財)日中経済協会経済交流委員(2015年度)など。
<主な著書・論文>
・共著『中国流通のダイナミズム 内需拡大期における内資系企業と外資系企業の競争』白桃書房、2013年4月
・「電子商取引 アリババ対テンセント・京東 実店舗争奪戦」週刊エコノミスト2018年3月20日号

孫維維 専修大学 商学部助教
<略歴>
中国天津市出身。2006年中国天津財経大学商学部卒業。
卒業後、中国大手家電量販会社に勤務。2018年専修大学大学院商学研究科博士後期課程修了、博士(商学)。専修大学社会知性開発研究センターのリサーチ・アシスタントを経て現職。
<主な著書・論文>
・単著『中国におけるドラッグストア発展のダイナミクス』専修大学出版局、2019年2月
・共著「中国における医療保険制度と医薬品流通改革:医薬品流通政策と流通システムの変革を中心に」『流通情報』2016年7月
・「中国におけるドラッグストア研究:ワトソンズの成長要因に関する考察」『商学研究所報』2015年9月

アリババ研究院新商業研究中心 副主任 呂志彬
2007年アリババに入社。2009年よりアリババ研究院に配属。
ビッグデータ・マクロ経済指数、消費、小売業、メーカー、商品・価格、O2O、オムニチャネル、新小売などに関する研究に携わっており、アリババ研究院がグローバルコンサルティング会社との数多くの共同プロジェクトの責任者を歴任。アリババでは10年以上の職歴およびフィールド調査の研究経験を持つ。
<主なレポート>
『中国消費趨勢報告:三大新興力量引領消費新経済』
『品質生活指南:互聯網高端消費橙皮書』
『C時代 新零售:阿里研究院解読新零售研究報告』
『中国消費品牌発展報告』(2018、2019)

■問い合わせ先
流通経済研究所
担当:中田(なかた)
住所:東京都千代田区九段南4-8-21 山脇ビル10階
TEL:03-5213-4531(代) 
FAX:03-5276-5457

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