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イオンリカー/イオンスタイル内にバル併設、有料試飲進化で物販促進

2018年06月08日 16:55 / 店舗

イオンリカーは、2018年度の店舗政策の一環として、親会社のイオンリテールが展開する総合スーパー「イオンスタイル」内の酒類売場に、有料でワインやつまみなどを提供するバルを併設する取り組みを強化する。

<イオンスタイル内のイオンリカー>
イオンスタイル内のイオンリカー
(イオンスタイル品川シーサイド店)

イオンリテールは、総合スーパー改革の一環として、地域に寄り添い、お客の多様なライフスタイルやニーズに合わせた専門性の高いこだわりの商品やサービス、空間を提案する業態として「イオンスタイル」を展開している。

新規出店のほか、既存店の改装でもイオンスタイル化を進めている。

<イオンリカーに併設したバル>
イオンリカーに併設したバル
(イオンスタイル品川シーサイド店)

イオンリテール岡崎壮一社長は、「イオンスタイルやグランド・ジェネレーションストア(高齢者を意識した業態)には、ココデリというグローサラントを意識した売場を導入したい。お酒についても、バルを併設した店舗が好調なため、可能な限りバルを併設したい」と述べている。

イオンリカーの神戸一明社長は、「当社の店舗政策もイオンリテールの考えに合わせており、イオンスタイル業態には、バルを併設したいと思っている。ただし、バルは飲食店事業とは位置付けていない。あくまで、イオングループが直輸入するワインや食材を味わってもらい、その商品を購入してもらうための取り組みだ。ゆったりとした空間でサービスを伴って有料試飲をしてもらう施策であり、バルだけを段独店として出店する考えはない」と語る。

<神戸社長>
神戸社長

イオンスタイル内のイオンリカーにバルを併設する取り組みは、2015年10月にオープンした「イオンスタイル四条畷」(大阪府四条畷市)から開始した。

同年12月には、「同御嶽山駅前店」(大田区)に導入し、関東でも導入を始めた。

2016年は、3月に「同堺鉄砲町」、4月に「同今治新都心」(愛媛県今治市)「同新出雲」(島根県出雲市)、7月に「同ラブラ万代」(新潟市)、9月に「イオン八事店」(名古屋市)、11月に「イオンスタイル広島府中店」(広島県安芸郡府中町)、12月に「同長久手」(愛知県長久手市)「同碑文谷」(東京都目黒区)に拡大している。

<バルの客席>
バルの客席
(イオンスタイル品川シーサイド店)

2017年は、4月に「イオンスタイル徳島」(徳島市)、5月に「イオン新浦安」(千葉県浦安市)、7月に「イオンスタイル神戸UMIE」(神戸市)、9月に「同豊田」(愛知県豊田市)「同松本」(長野県松本市)、10月に「同高崎駅前」(高崎市)、11月に「同品川シーサイド」(品川区)に展開した。

2018年は、3月に「イオンスタイル座間」(神奈川県座間市)、4月に「同西風新都」(広島市)に導入しただけにとどまり、現在、19店でバルを併設している。

<イオンスタイル西風新都>
イオンスタイル西風新都

神戸社長は、「バルを併設する取り組みは、まだ実験段階と考えている。これまでの導入店舗は、立地条件に合わせて展開規模が異なっている。日常性が強い立地か、そうでない立地かでバルの利用方法も異なっている。注文を受けて商品を提供する運営ノウハウは蓄積しつつあるが、より商圏特性にあわせたバルの展開を検討している」と語る。

<イオンリカー自由が丘店>
イオンリカー自由が丘店

現在、イオンリカーは東京都に19店、神奈川県に2店、合計21店を展開しているが、バルを併設する店舗は「イオンリカー自由が丘店」(目黒区)の1店のみとなっている。

イオンリカーの路面の出店政策について、神戸社長は、「イオンはグループ企業のコルドンヴェールを中心に、高品質なワインを直輸入しているが、都内に拠点が少なく直輸入ワインを体験してもらう場が少ないという課題がある。この課題を解決すべく、イオンリカーが路面店を都内に展開し、直輸入ワインを体験できる場を作っている。店舗によっては、固定客のお客様が増え、より多くの種類のワインを求められる店舗もでてきている。今後、山手線内を中心に小型店を出店することや、既存の小型店を移転増床してより大型の店舗を出店することを検討している」と述べている。

<都内のイオンリカー店舗(西永福店)>
都内のイオンリカー店舗(西永福店)

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