TOFROM YAESU/26年完成へ、商業エリアに飲食店中心70店舗オープン
2025年03月03日 13:48 / 店舗
東京建物は3月3日、「東京駅前八重洲一丁目東地区第一種市街地再開発事業(A地区・B地区)」の街区名称を「TOFROM YAESU(トフロム ヤエス)」に決定したと発表した。
<TOFROM YAESU26年完成へ>
※加藤一男 東京駅前八重洲一丁目東B地区市街地再開発組合 理事長、小澤社長
建物名称は、A地区を「TOFROM YAESU THE FRONT(トフロム ヤエス ザ フロント)」(地上10階建て、延べ床面積約1万2000m2)、B地区を「TOFROM YAESU TOWER(トフロム ヤエス タワー)」(地上51階建て、約22万5000m2)と決定。オフィス、商業施設、医療施設、劇場・カンファレンス施設、バスターミナルなどがそろう大型複合施設となる。
<TOFROM YAESU>
※以下八重洲プロジェクトPR事務局提供写真
地上10階建ての「TOFROM YAESU THE FRONT」が2026年7月、八重洲エリア最高クラスの高さ約250mの「TOFROM YAESU TOWER」は2026年7月完工予定だ。
「TOFROM YAESU THE FRONT」は商業施設、オフィス、診療所、TOFROM YAESU TOWERは事務所、医療施設、劇場・カンファレンス、バスターミナル、店舗、住宅などが入居する。
商業施設部分は、元の権利者らの歴史ある飲食店のほか、日常使いの店舗など飲食店中心に約70店舗が出店する。
小澤克人社長は同日行われた記者説明会で「34都道府県とつながる東京駅と地下で直結した、最高の立地に、東京の玄関口にふさわしい大型複合施設を開発する。オフィス部分の引き合いも好調で、現在内定率は約60%と想定より早く決まっている。外資系より、日本のさまざまな企業がワーカーのウェルビーイングな働き方を支援する当施設を評価いただいている」と説明した。
ウェルビーイングな働き方を実現するため、東京湾を一望でき、地上約190mながら多彩な緑に囲まれた心地よい空間で、心身ともにリフレッシュできる「YAESU SKY LOUNGE」をTOFROM YAESU TOWER 41階に導入する。
個室空間「RE:TREAT Room (リトリートルーム)powered by Upmind」では、全国の源泉を凝縮抽出・モバイル化するクラフト温泉の特許技術を持つLeFuroと協業し、温泉ミストによる湯治体験が気軽にできる「喫泉室」として利用できる。
国内最大のマインドフルネスアプリを手掛けるUpmindが監修・運用する瞑想(めいそう)・仮眠プログラムが提供される予定だ。
東京駅付近で不足していた、エンターテインメント施設も整備。ぴあ、コングレが運営する劇場・カンファレンス施設がTOFROM YAESU TOWER3~6階に登場する。
約800人収容可能な東京駅前初の段床型劇場や、大型の展示会・講演会等を実施可能な平土間ホール、各種会議・交流イベントが実施できる会議室を完備している。演劇・ミュージカル・音楽ライブなどを開催するとともに、MICE(国際会議、展示会・イベント、講演会、セミナー)を誘致する。
また、「日本医科大学八重洲健診ステーション」をTOFROM YAESU TOWER 6・7階に整備。FDG-PETによるがんの早期発見やβアミロイドPETによるアルツハイマー病診断をはじめ、先進機器の導入・専門医の登用により精度の高い病変検出・疾病の発見を行う。
さらに、TOFROM YAESU TOWER 1階に、屋内広場「檜物町スクエア(ひものちょうスクエア)」を整備し、まちのにぎわいに貢献したい考え。
TOFROM YAESU TOWER地下階には、UR都市機構が一体で整備する「バスターミナル東京八重洲」の第2期エリアが整備され、国際空港や地方都市を結ぶ高速バスが発着する。
第3期エリアの開業後には、同施設など東京駅前における三つの再開発事業で、地下空間は国内最大級の高速バスターミナル(3エリア合計で20バース)となる見込み。
第2期エリアはヤエチカ(八重洲地下街)から同じフロアで乗り場までアクセスできるほか、旅行者向けのインフォメーション施設が併設される。開業時には現在路上で発着している移行対象の高速バスは全て本バスターミナルに移行される(施設運営は京王電鉄バス)。
なお、施設名の「TOFROM」は英語の「TO」と「FROM」を組み合わせた造語で、日本中、ひいては世界中のヒト・モノ・コトがここに集まってつながり、ここから多様な価値が生み出され、発信されていく場所になってほしいという思いが込めたという。
■TOFROM YAESU(読み:トフロム ヤエス)
施行者:TOFROM YAESU THE FRONT(A地区):東京駅前八重洲一丁目東A地区市街地再開発組合
TOFROM YAESU TOWER(B地区):東京駅前八重洲一丁目東B地区市街地再開発組合
所在地:TOFROM YAESU THE FRONT(A地区):東京都中央区八重洲1-9の一部
TOFROM YAESU TOWER(B地区):東京都中央区八重洲1-6・7・8・9の一部
主要用途:TOFROM YAESU THE FRONT(A地区):事務所、店舗、診療所など
TOFROM YAESU TOWER(B地区):事務所、医療施設、劇場・カンファレンス、バスターミナル、店舗、住宅等
規模:TOFROM YAESU THE FRONT(A地区):地上10階・地下2階、高さ約45m
TOFROM YAESU TOWER(B地区):地上51階・地下4階、高さ約250m
構造:TOFROM YAESU THE FRONT(A地区):S造・RC造・SRC造
TOFROM YAESU TOWER(B地区):S造・RC造・SRC造・CFT造
敷地面積:TOFROM YAESU THE FRONT(A地区):約1300m2
TOFROM YAESU TOWER(B地区):約1万600m2
延床面積:TOFROM YAESU THE FRONT(A地区):約1万2000m2
TOFROM YAESU TOWER(B地区):約22万5000m2
設計:TOFROM YAESU THE FRONT(A地区):大成建設一級建築士事務所
TOFROM YAESU TOWER(B地区):大林組一級建築士事務所
施工:TOFROM YAESU THE FRONT(A地区):大成建設
TOFROM YAESU TOWER(B地区):大林・大成建設共同企業体
完工:TOFROM YAESU THE FRONT(A地区):2026年7月(予定)
TOFROM YAESU TOWER(B地区):2026年2月(予定)
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