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ファミリーマート/セブンとの日販差は中食にあり、中食強化を鮮明に

2017年09月26日 20:00 / 経営

ファミリーマートは9月25日、コンビニ最大手セブン-イレブンと平均日販で大きな差が開いていることについて、「中食部門が一番差がでいる部門で、ここを同じくらい売れば同じような日販になるはずだ。現状では、ファスト・フード、そのほかの調理パンは健闘しているが、それ以外のほとんどの商品は格差がある」との認識を明らかにした。

<ファミリーマート店舗>
ファミリーマート店舗

同日、パシフィコ横浜で開催した「2017年度下期商品政策説明会」で、流通ニュースの質問に対して、常務執行役員商品本部長の佐藤英成氏が答えた。

2017年2月期のセブン-イレブンの平均日販は全店65万7000円(前年同期比1000円増)、新店53万3000円(3000円増)、ファミリーマートの平均日販は全店52万2000円(6000円増)、新店48万6000円(6000円増)だった。

平均日販でファミリーマートは、全店で13万5000円、新店で4万7000円、セブン-イレブンに引き離されている。

下期の取り組みでは、中食刷新の継続や惣菜を中心とした食卓ニーズカテゴリーの強化を掲げる。

<2017年の中華まん売場イメージ>
2017年の中華まん売場イメージ

中食刷新の継続では、商品の基本的価値の向上を目指し、専用工場による商品開発を推進する。今期は、中華まんの商品開発で、井村屋と協力し、生地から商品を見直す刷新を実施した。

11月からは、新しいおむすびを投入。おむすびのふっくら感を表す空隙率(空気を含む比率)が大手3チェーンの中でもっとも低いことに着目し、成型時のプレス型、プレス設定などを見直し空隙率を10%にした。

<お母さん食堂>
お母さん食堂

惣菜強化では9月26日から、カウンターで展開する「ファミ横商店街」の新しいラインナップとして、「お母さん食堂」を本格展開した。

お母さんがつくる惣菜をコンセプトにした商品で、夕食のおかずにそのまま出せるような即食需要に対応した、食べ切りサイズのトップシール商品約20種類や、翌日のお弁当のおかずや、週末の献立のために買い置きができるスタンドパック商品約20種類などを投入する。

現在、ファミリーマート向け商品のみを製造する専用工場の拠点ベースの比率は約70%となっている。

上席執行役員商品本部中食構造改革推進部長の足立幸隆氏は、「専用工場の設置は、エリアによっては難しい地域もあるが、順次、拡大しており、将来的には100%専用工場を目指す。商品カテゴリーによっては、ユニーの仕事も取り入れて工場稼働させることも検討している」と述べた。

今後も、朝・昼・晩の日常生活の不便・不満を解決する近くて便利な生活支援型ストアを目指すという。

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