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丸井グループ/インキュベーション新会社「okos」始動

2021年05月13日 14:20 / 経営

丸井グループは5月12日、新規事業の立ち上げと早期事業化と継続的な事業拡大の実現に向けて、新規事業創出と育成を目的とするインキュベーション会社「okos(オコス)」を設立すると発表した。

グループはこれまで、お客や社会の変化に合わせ、事業構造とビジネスモデルを転換してきた。世の中の環境がデジタル技術の進化により大きく変化する現在、丸井グループのビジネスモデルも有形投資から無形投資への大きな転換期を迎えている。

これまでの小売×フィンテックに、共創投資と新規事業投資からなる「未来投資」を加えた新たな三位一体のビジネスモデルを推進することで、「知識創造型企業」へと進化し、さらなる企業価値の拡大をめざしている。

<新たな三位一体のビジネスモデル>
新たな三位一体のビジネスモデル

グループの「未来投資」では、「サステナビリティ」「Well-being」「デジタル(DX)」などによるインパクトと収益の両立をめざす。新規事業投資は社内での事業開発によるイノベーション創出、共創投資は社外とのコラボレーションによるイノベーション導入を計画している。

<未来投資=新規事業投資+共創投資>
未来投資=新規事業投資+共創投資

これまでもつみたて投資専門の「tsumiki証券」やマルイと暮らすシェアハウス「MARUITOCLUS(マルイトクラス)」などの社内での新規事業開発や、社内外のピッチ開催といった多様なパートナーとのオープンイノベーションを進めてきた。

今後、こうした取り組みを加速するために設立したのが、新会社「okos」となる。「okos」は、事業開発部門ではなく独立した企業として活動し、スピードを持ってインキュベーションするとともに、社内起業家人材の育成プラットフォームとしての機能も果たす。

また、「okos」の社外取締役には、スタートアップ支援で豊富な経験を持つ郡裕一氏を招聘した。郡氏は、これまでも丸井グループの新規事業開発プログラムに携わるなど、さまざまなサポートしている。「okos」においても、メンバーのメンタリングやサービスのローンチにあたってのアドバイスなどにより、早期事業化に尽力する予定だ。

<目指す新規事業の構造>
目指す新規事業の構造

「okos」がインキュベーションするのは、リアル店舗ではなくECを核としたビジネス。WebサイトやSNS、オウンドメディアなどオンラインでのコミュニケーションを行い、ECに送客することでお客との付き合いが始まる。

同時に、WebメディアやECの補完としてリアル店舗を活用した常設ショップやポップアップストア、イベントなどを実施することで、お客の体験価値の向上を図る。そうした取り組みを経てファンになったお客に対し、EC・店舗での決済やクレジット機能の提供や会員募集などを行いLTV(生涯利益)の向上につなげる、独自のビジネスモデルを展開する。

「okos」は、「サステナビリティ」「Well-being」「デジタル(DX)」を領域とした事業からスタートし、収益化した事業をさらに独立させ子会社化することで、グループの中長期的な収益貢献につなげる。

グループは、「okos」の取り組みによる新規事業の立ち上げと早期事業化で、継続的な事業拡大を図る。その中で、年間2億人が来店するマルイ店舗や700万人を超えるエポスカード会員、モノづくりや接客・販売に精通した人材などのリソースの活用、丸井グループのビジョンに共感した個人や企業といったさまざまなステークホルダーとの共創により、インパクトと企業価値向上の両立を目指す。

<okosのロゴデザイン>
okosのロゴデザイン

新会社「okos」のネーミングは、「今までなかったものを新たに生じさせる」「新しく物事を始める」に由来し、新規事業を「興す」という意味を込めた。また、ロゴは「実現したいビジョンを掲げる」「風を起こし吹かせ続ける」ことの象徴として、旗をモチーフとしたデザインとし、未来に向かう起業家の意思や姿勢を表現した。ネーミングとロゴデザインは、佐藤オオキ氏率いる世界的なデザインオフィス「nendo(ネンド)」が担当した。

■okosの概要
商号:株式会社okos
本社所在地:東京都中野区中野4ー3ー2
代表取締役社長:青井浩
業務内容:グループ内の新規事業の立ち上げと早期事業化および継続的な事業拡大

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