アスクル/子会社「アルファパーチェス」上場でグループ全体の企業価値向上

2022年11月22日 11:00 / 経営

アスクルは11月21日、連結子会社で、工場・建設現場・倉庫等で使用される消耗品・補修用品等の間接材全般(MRO)の商材の販売、ファシリティマネジメント事業を展開するアルファパーチェスの東京証券取引所スタンダード市場への新規上場が承認されたと発表した。

<アスクル>
アスクル

アルファパーチェスは大企業グループのさまざまな要求への対応力に強みがある。アルファパーチェスが上場企業となることによって、事業成長の要となる社会的信用度を向上させることに加え、採用力向上による重要な人材の獲得や資金調達力向上によるシステム投資を実行することで、更なる対応力の強化を実現し、アルファパーチェスの成長を加速させることが結果としてグループ全体の企業価値向上に貢献すると考えた。

また、グループから上場企業が誕生することで、今後、グループへの参画等アライアンスを検討している企業へのアプローチの観点においても、グループの将来の企業価値向上に大きく貢献するものと考えたという。

上場に伴う株式の売出しおよび募集株式発行により、アスクルのアルファパーチェス株式保有割合は低下するが、当面はアルファパーチェスを連結子会社とする株式保有割合は維持する予定だ。一方で、上場後はさらなる独立性が求められることから、アスクルとしては今後より一層アルファパーチェスの独立性を尊重し、自律的な経営を支持する。また、スタンダード市場の上場維持基準として流通株式比率25%が求められることに鑑み、アスクルはその維持についても協力する計画だ。

さらに、アスクルは、上場子会社が中長期的に企業価値を向上し、少数株主や自社を含む全ての株主の共同利益を最大化させることが重要であると認識しており、かかる観点を意識して、今後のアルファパーチェスの各議案について議決権を行使する方針をとる。万が一、議案に関して両社間で見解の相違が発生した場合は速やかにアルファパーチェスの独立役員と連携を図り、少数株主保護の観点から議決権の最終行使を図る。

そのほか、方針・見解の相違や意見の対立を未然に防ぐためには両社間のコミュニケーションが極めて重要であると考えており、シナジー最大化に向けたアスクル役職員1名の取締役候補への推薦だけではなく、両CEOトップ同士の定期的な対話、経営幹部同士のコミュニケーション、経営企画部門を中心とした事務者レベルまで緊密なコミュニケーションを図る予定。なお、現時点においてアルファパーチェス以外の連結子会社の上場予定はない。

現在、アスクルはアルファパーチェスの発行済株式の83.9%を保有しているが、上場に伴う募集株式発行及び株式売り出し後の所有株式数は65.3%となる予定だ。

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