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オーケー二宮社長/2ケタ出店を継続、都心は小型店も

2023年10月18日 15:30 / 経営

オーケーは、EDLPで低価格志向に応えるとともに、総菜など価値ある商品開発で生活者のニーズをつかんでいる。10月17日銀座店オープン時、二宮涼太郎社長は報道陣に対し、銀座に初出店した狙いや今後の出店戦略を語った。

<二宮涼太郎社長>
二宮涼太郎社長

――足元の状況を教えてください

二宮 今年4月から客数、客単価とともに伸びています。特に客数が好調です。生活者の節約志向を感じています。売れる商品は、以前との違いはないようです。

――銀座出店の狙いは何ですか

昨年7月、マロニエゲート銀座2にユニクロのグローバル旗艦店を構えるファーストリテイリングの柳井正会長兼社長から、『EDLPを日本でしっかりやっているオーケーに出店してほしい』とのお話をいただきました。

中央区銀座にスーパーマーケットをこれだけ規模で出せることはないと思い、出店を決定しました。マロニエゲート銀座2は、売り場の広さも設備もしっかりあります。すでに大きな売り上げを作っているユニクロとご一緒できますし、賃料水準もなんとかいけると判断し、即決しました。

<オープン当日のにぎわい>
オープン当日のにぎわい

――銀座店の特長を教えてください

二宮 基本は既存店と同じくEDLPを推進します。売り場面積は2140.40m2で、品目数は他の大規模店並みにそろいます。顧客ターゲットは、近隣住民・ワーカー、日本人ショッピング客、インバウンド、飲食店需要などを想定して、品ぞろえしています。

ターゲットが広いので、客単価は既存店より低くなるかもしれませんが、客数でカバーしたいと考えています。

――銀座で「この価格」と驚かれそうですね

二宮 総菜は既存店で人気の税別299円の「ロースかつ重」、500円のピザを取りそろえています。銀座という土地柄に合わせて、銀座店限定で手の込んだ少し高めの弁当、1000円以上のすし、700円以上のピザなどを用意しています。基本は店内調理です。ほかの店舗と一緒です。

銀座店限定の「すき焼き弁当」は、店内で販売しているA5ランクの黒毛和牛を使い、999円で提供しています。価格は周辺に比べ圧倒的に安いですが、お客様に価格だけでなく、品質でもご満足いただきたいです。

<銀座店限定の「すき焼き弁当」>

銀座店限定のバゲット、食パン、生春巻きなどデパートにも負けない総菜が、買いやすい価格でそろっています。

<銀座店限定のパン>
銀座店限定のパン

そのほか、人気の冷凍食品を充実させました。近隣の飲食店需要を見込み、高価格帯のアルコール、生鮮素材もそろいます。インバウンド客が集まるエリアなので、免税カウンターを設置しました。

<冷凍食品コーナー>
冷凍食品コーナー

――どのようなインバウント対策をしていますか

二宮 お土産になる菓子、医薬品、雑貨など他の店にないコーナーを作っています。お土産も、食事も、外国から来た旅行客の需要も満たせる店づくりをしています。

売り上げをしっかりつくり、グループを代表する店舗にしていきたいです。また、来年関西出店を控えています。関西の方が銀座店にも、オープン当日(10月17日)来ていただいています。来年以降関西に登場しますが、まずはここでオーケーのことを知っていただきたいですね。

<お土産も充実>
お土産も充実

――関西進出について教えてください

二宮 2024年、大阪府東大阪市に関西1号店がオープンします。その翌年以降も、大阪府、兵庫県、神戸以東への出店計画があります。

――都心での出店を強化しますか

二宮 オーケーは都心に店が少なく自社競合もないので、よい立地であれば、小型店であっても都心に出店したいと考えています。当社には狭い店舗運営のノウハウもあります。

高島屋とご縁があり、11月に立川高島屋S.C.に立川駅前では最大級となる約1676.03m2の売り場面積で出店します。2024年春、柏高島屋ステーションモールS館1階に新店舗をオープンしますが、特に商業施設への出店にこだわっているわけではありません。

出店用地の獲得競争は厳しいですが、賃借物件で賃料勝負というより、他のスーパーがあまりしないこともあり、土地を取得して、自社物件を増やしたいです。

本年度は10店舗出店予定です。来年度も2ケタ以上の出店を続けたいと考えています。

<2ケタ出店を継続と二宮社長>
2ケタ出店を継続と二宮社長

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