賃上げ2025/UAゼンセン、パート時給80円・7%賃上げ交渉へ
2024年11月06日 14:15 / 経営
UAゼンセンは11月6日、2025年春闘において正社員(フルタイム)組合員6%、短時間(パートタイム)組合員7%を目安に賃上げを交渉する素案を明らかにした。
同日開催された2025政策フォーラムにおいて、永島智子会長は「2025年の活動方針で最も重要なのは、生活向上を実感できる、実質賃金上昇を定着させること。2025年も、物価上昇分を上回る賃上げを実現する。次に中小企業の組合の底上げを図る。2024年の賃上げでも、300人未満の組合では賃上げできても物価上昇分には追い付かないなど格差是正が急務だ。大手企業並みの金額を目指すためには、コストの価格転嫁が不可欠であり、交渉力強化のための支援を続けていく。
第3に、短時間組合員の賃上げを加速する。法定最低賃金1500円時代を見据え、総合計で7%の賃上げを目指す。UAゼンセンは、日本で最も短時間組合員が多い組織だ。数は力であり、責任。賃金だけでなく、同一労働、同一賃金の観点から労働条件改善も要求していく」と意気込みを語った。
平均賃金要求基準は、正社員組合員では賃金体系維持分に加え4%基準、賃金体系が維持されていない組合は6%基準で賃金引き上げを交渉する。
要求額としては、格差是正分を含めて、賃金体系が維持されている場合は賃金体系維持分に加え1万2000円、賃金体系が維持されていない組合は1万6500円に達するように取り組む。
また、短時間組合員は制度昇給分に加え時給を60円(5%)、制度昇給分が明確でない場合は、制度昇給分を含めて80円(7%)アップを目標にするという。
2024年春闘は正社員・パートともに、6%の賃上げを目標としていた。
なお、2025年の労働条件交渉方針は、2025年1月16日の中央委員会を経て、正式決定される。
取材・執筆 鹿野島智子
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