2017年トイレタリー市場/シートパックが人気、319億円に
2017年12月11日 11:40 / トピックス
富士経済の「トイレタリーグッズマーケティング要覧2017No.2」によると、シートタイプのコスメタリーのうち、シートパックは2017年は前年比8.1%増の319億円が見込まれている。
トイレタリーグッズ11カテゴリー80品目の国内市場をは2回に分け調査し、第2回目となる今回はコスメタリースキンケア、オーラルケア、ベビーケア、チャーム用品、ヘルスケアの5カテゴリー37品目の市場を分析した。
シートタイプコスメタリーはシートパック、汗拭きシート、クレンジングシート、制汗剤・シートタイプを対象としている。
シートパックが市場の6割弱を占めており、次いで汗拭きシート、クレンジングシート、制汗剤・シートタイプとなっている。
2016年の市場は、シートパックが2桁成長し、けん引したことから前年比8.5%増の500億円となった。
シートパックはインバウンド需要に加え、主力のデイリーユース訴求の大容量タイプが国内需要を取り込んだほか、美容液成分を多く配合し高いスキンケア効果を得られる付加価値商品が急伸したことが二桁成長の要因である。
シートパックは2017年も好調を維持しており、伸長するとみられる。しかし、製造設備を持つメーカーは少なく、インバウンド需要に対しメイドインジャパンを訴求するための国内製造工場も限定的であるため、生産が追い付かず店頭での欠品による販売機会のロスが課題になりつつあり、安定供給体制の構築が今後の成長に不可欠となっている。
汗拭きシートや制汗剤・シートタイプについては普及が一巡しつつあるため、今後は競合による単価ダウンが懸念され、機能性や香りなどの付加価値と簡便性を両立した商品投入が求められる。
オーラルケアでは、消費者のオーラルケア意識の高まりを背景に、主力の歯磨や歯ブラシを中心に機能訴求/付加価値商品の投入による単価アップが図られたほか、洗口液については使用率を向上させる継続的な啓発活動が行われていることにより伸びている。
また、義歯安定剤/義歯洗浄剤については高齢化の進行により安定成長を続けている。
ベビーケアでは、2016年はベビー用スキンケアが乳幼児に対する保湿ケアやUVケア意識の高まりにより微増となった。一方で主力のベビー用紙おむつは主要メーカーが越境ECを本格的に開始したためインバウンド需要が大幅に減少したが、国内需要はインバウンド需要が減少したことで品不足の解消が進み堅調だった。
チャーム用品では、生理対象人口が減少する中、主力の生理用品が付加価値商品の増加により単価がアップし、一部商品がインバウンド需要を取り込んだことで伸長した。
また、パンティライナーについても生理用品を展開する参入メーカーが商品性能の向上を図り需要を掘り起こしたことから伸長した。
ヘルスケアでは、サポーターや着圧ソックス/足用シートが上位メーカーによる売場開拓により伸長した一方で、使い捨てカイロが暖冬の影響で低調だったほか、これまで伸長を続けてきた温熱シート・パッドがインバウンド需要の減少により、前年実績を下回った。
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