旧九段会館/オフィス・店舗・クリニックの複合施設に建て替え
2021年06月08日 16:10 / 店舗
東急不動産と鹿島建設は6月8日、登録有形文化財建造物である旧九段会館を一部保存しながら建て替える「(仮称)九段南一丁目プロジェクト」に、社会課題を解決する次世代型オフィスを提供すると発表した。
2022年7月竣工予定の同プロジェクトには、こころと身体の健康、職場での繋がりを実現する新コンセプトの職域食堂、健康経営のためのサポート、ダイバーシティ経営を推進するクリニックといった付帯施設などがそろう。
物件内に開業予定のシェアオフィスにおいて、「Good Food, Good Job! 良い職は、良い食から」を合言葉にコントラクトフードサービスを展開するモノサスの「ものさす社食研」と連携し、オフィスワーカーと地域に開かれた新コンセプトの職域食堂を設置。全国の農家から直接仕入れるオーガニック食材などを使った栄養バランスのとれたメニューで、生産者・料理人に加え、オフィスワーカーとともに生産から消費まで考えていく食堂を運営する。
栄養バランスのとれた定食メニュー、産直サラダステーションの用意に加え、カロリー・塩分・栄養素等を見える化することで、それぞれの健康状態に合わせたメニューの選択ができ、より健康を意識した食事が可能となっている。
また、オフィスワーカー向けに健康に配慮した食事を提供するだけでなく、コロナ禍において各企業でも課題のひとつとなっている、社員同士のコミュニケーション希薄化を解決するため、ランチタイムには食堂として、またその他の時間ではオフィスワーカー向けのラウンジとして運営する。
各社と連動した食育の活動なども実施することで、アフターコロナで求められるサービスを提供する。さらにオフィステナントに対するフードサービスとして、ランチボックス、ケータリングも実施。ランチミーティングや社内イベントなど様々なシーンで食を活用したコミュニケーションツールとしても役立てられるという。
さらに、こころと身体の健康に配慮し、入居企業のダイバーシティ経営を推進する付帯施設として、専用の屋上庭園、健康家具、内科・皮膚科・歯科・耳鼻科・薬局が集まるクリニックモール、仮眠室、礼拝室、オールジェンダートイレなどを備える。
「屋上庭園」は、生物多様性に配慮し、周辺環境と合わせた植栽を配置するだけでなく、オフィスワーカーの仕事の合間のリフレッシュにも活用できる、健康家具を設置。簡単なストレッチや運動ができる。
健康経営支援に実績のある東急不動産ホールディングスグループのイーウェル、同物件に入居するクリニックと連携して、健康経営をサポート。イーウェルのアドバイスに基づいたハード面での健康経営サポート施設に加えて、従業員の健康管理に取り組み、「健康経営優良法人認定」を目指す入居企業に対しては、イーウェルが提供するコンサルティングサービスを通じて健康経営推進を提案する予定だ。
感染症と大規模災害の両方に備えたBCP計画も強化。非接触での入館システム、オフィス内部の換気量強化、120時間分の非常用電源・防災備蓄品の確保などを図る。
■(仮称)九段南一丁目プロジェクト
事業主体:ノーヴェグランデ ※東急不動産、鹿島建設がプロジェクトのために出資する事業会社
所在地:東京都千代田区九段南1-5-1外
交通:東京メトロ半蔵門線・東西線、都営新宿線「九段下」駅徒歩1分
用途:事務所、店舗、集会場、駐車場など
敷地面積:約8765m2
延床面積:約6万8108m2
構造・規模:S造(CFT造)・RC造・SRC造、地下3階地上17階
高さ:約74.9m
設計者:鹿島・梓 設計・工事監理業務共同企業体
施工者:鹿島建設
竣工:2022年7月(予定)
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