イオンネクスト/ネット専用スーパー「Green Beans」開始2年で会員60万人突破
2025年06月30日 15:35 / EC
イオンネクストは6月30日、ネット専用スーパー「Green Beans」の登録会員数が開始から2年で60万人を突破したと発表した。
<2年で会員60万人突破>
※左から野澤知弘副社長、ルパーニ社長、太田正道副社長
同日行われたメディア向け説明会で、バラット・ルパーニ社長が明らかにしたもの。
「Green Beans」は、2023年7月に本格スタートしたイオングループの新たなネットスーパー。生鮮食品、加工食品、日用品、コスメ、雑貨など約3点以上の商品を取り扱っている。平均バスケット単価は約1万円。
配送エリアは東京23区、千葉県の一部、神奈川県横浜市・川崎市の一部を対象にしている。2025年度末会員100万人、2030年度には単年度事業黒字化を目指している。
コアターゲットは共働きの子育て世代で、会員の60~70%が女性、リピート率は90%以上。冷凍食品、イオンのプライベートブランド「トップバリュ」、まとめ買いのお得な商品などの販売が伸びているという。
ルパーニ社長は「忙しい共働きファミリーにGreen Beansの商品の豊富さ、鮮度、社員クルーによる質の高い配送という安心、1時間ごとの配達時間指定スーパー、ドラッグストアなどさまざまな店に行かなくてもワンストップで必要なものがそろう便利さが好評を得ている。コアターゲットのバスケット単価は、1万5000円以上と非常に高い。さらなるGreen Beansの成長のため、取扱商品を増やすとともに、WAONのポイント払いや、ロイヤルカスタマー向けのリワードシステム、デリバリーのサブスクリプション導入を検討している」と説明した。
1時間ごとの配送時間指定に加え、配送ドライバーが「マンションの1階に来た」「前の配達先を出発した」などアプリのプッシュ通知をこまめに送り、リアルタイムで配達状況を把握できる。仕事・家事・育児などで忙しい生活者のタイパを意識したサービスを実現している。
1時間ごとの小刻みな時間指定により、不在率は1%以下となっており、効率的な物流体制を構築している。
商品は、付加価値商品とともに、トップバリュといった価格訴求商品も充実させた。
トップバリュの売り上げ構成比は25~30%。特に低価格のベストプライスが支持されているという。
付加価値商品では、1週間鮮度を保証する「鮮度+(プラス)」、食べごろ期間を保証する「食べごろ+」が好調に推移している。
「鮮度+」は、農産・畜産・水産計約60品目がそろう。
6月25日からは愛媛県産の魚「みかん愛たい」「しまあじ」「ひらめ」の刺し身用商品、水揚げ後すぐに釜揚げし、一度も凍らすことなく冷蔵で愛媛県から千葉県へ輸送した「釜揚げしらす」を販売開始した。
「食べごろ+」は現在、すいか、キウイフルーツなど旬の生鮮10品目を扱っている。
今後は女性の利用者に好まれるコスメを拡充。8~9月に人気の韓国コスメなど取り扱いブランドを増やす。
「Green Beans」の豊富な品ぞろえ、迅速できめ細かな配送は、最先端のロボティクスを導入した大型物流拠点「誉田CFC(顧客フルフィルメントセンター)」(千葉市緑区)が支えている。
このほど、誉田CFCに、AIがその場で商品の形状を認識して自動ピックする「オングリッドロボットピック」を30台設置。人手を介さず、最大20kgの注文ボックスの積載作業を完全自動化する「オートフレームロード」も本格導入した。
この自動化により、人手による作業を約30%低減する。
配送エリアは今秋、西東京に拡大。8月に流山、川口に配送拠点を設け、2025年度中に埼玉方面への配送もスタートする。
さらに、2026年度八王子CFC、2027年度埼玉県に久喜宮代CFCを開設。配送エリアを首都圏で順次拡大する計画だ。
■誉田CFCの詳細はLNEWSを参照
イオンネクスト/ネットスーパー「誉田CFC」更なる自動化へ、新ロボット公開
■Green Beans
https://greenbeans.com/
配送料(税込み):110円~770円※配送時間によって変動、1万2000円以上の購入で配送料無料
最低注文金額:税別4000円
配達エリア:
東京都:23区
千葉県:千葉市・船橋市・習志野市・市川市・浦安市
八千代市・四街道市・流山市、松戸市、鎌ヶ谷市など
神奈川県:横浜市(青葉区・都筑区・緑区・港北区・鶴見区・神奈川区・瀬谷区・旭区・泉区・戸塚区)、川崎市
配送時間:7時~23時の間で1時間単位の指定が可能(年中無休)
取材・執筆 鹿野島智子
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