東急×ソフトバンク/広域渋谷圏の来街者向けにPR動画を配信する実証開始、AI活用

2025年12月01日 15:59 / IT・システム

東急不動産とソフトバンク、東急不動産SCマネジメントおよび東急リゾーツ&ステイの4社は12月1日、ソフトバンクのAIマルチエージェント技術を活用して自動で制作した動画を「広域渋谷圏」の来街者向けに配信して行動変容を促す実証を開始した。

<配信する動画のイメージ>
東急×ソフトバンク

東急不動産が新たに提供する地域特化型ウェブサービス「OurPick」で配信を開始している。期間は2026年1月31日まで。海外からの観光客などの来街者に向けて配信することで、エリア内の回遊性向上を目指す。

広域渋谷圏は、渋谷や原宿、表参道などが含まれ、海外からの観光客など多くの人々が訪れるエリア。渋谷スクランブル交差点や忠犬ハチ公像など、世界的に認知度が高い観光名所が訪問される一方、周辺施設や店舗への回遊が十分に生まれていないという課題がある。

店舗側も、インバウンド向けのプロモーションを実施したいものの費用や労力などの負担が大きく、簡単にはできない。例えば、来街者が情報収集する手段としてショート動画の活用が急速に拡大している一方で、多言語での動画の制作にはハードルが高く十分に行えていない状況だ。

今回の実証では、AIマルチエージェントおよび「OurPick」を活用することで、これらの課題を解決するとともに、広域渋谷圏における店舗の認知向上や来店促進につなげる。また、店舗および来街者を対象とした事後のアンケートなどを通して、取り組みの効果を検証していく。

<AIマルチエージェントとは>
東急×ソフトバンク

AIマルチエージェントとは、複数のAIエージェントがそれぞれ自律的に思考・行動しながら、互いに協力してタスクを遂行する技術を指す。ソフトバンクはこの技術を用いてショート動画の制作におけるプロセスを自動化した。シナリオの設計やビジュアルの演出、音声や楽曲の同期、編集作業、品質確認など動画制作における工程を、AIエージェントが分担・連携し、さらにディレクター役のAIエージェントが全体を統括する。

動画の生成に、複雑なプロンプト入力やシーン設定など詳細な指示を行う必要はない。プロモーションする商品やメニューの特長や魅力、写真数点を入力するだけで、AIマルチエージェントが約15秒のショート動画を多言語※で生成するという。

※日本語・英語・韓国語・中国語(簡体/繁体)の計5言語

この技術により、「渋谷フクラス」や「Shibuya Sakura Stage(渋谷サクラステージ)」および東急プラザ原宿「ハラカド」をはじめとする広域渋谷圏の店舗のプロモーション動画を作成した。

ユーザーは、手持ちのスマートフォンやタブレットから「OurPick」にアクセスして視聴できるほか、渋谷フクラスおよび渋谷サクラステージに設置されたタッチ式のサイネージや、「東急ステイ渋谷」の客室に設置されたタブレットなどでも観られる。実証期間中は、ソフトバンクが店舗のショート動画の制作と「OurPick」の配信を担う。

東急不動産/インディーゲーム2作品を支援、広域渋谷圏の魅力発信

流通ニュースでは小売・流通業界に特化した
B2B専門のニュースを平日毎朝メール配信しています。

メルマガ無料登録はこちら

IT・システム 最新記事

一覧

渋谷に関する最新ニュース

一覧

AIに関する最新ニュース

一覧

インバウンドに関する最新ニュース

一覧

最新ニュース

一覧